【アナリストの眼】丸千代山岡家、主力ラーメン中心に珈琲店も展開、株式分割

2012年11月28日 10:52

印刷

記事提供元:日本インタビュ新聞社

<業績&株価分析>

  丸千代山岡家 <3399> (JQS)は「ラーメン山岡家」を、北海道を中心として東北、関東、東海、関西などにチェーン展開している。店舗はロードサイド型の直営店が基本である。また、FCとしてイートアンドの中華料理店「大阪王将」、コメダの「珈琲所コメダ珈琲店」も展開する。

  11月12日に今期(13年1月期)業績(非連結)見通しの下方修正を発表した。前回予想に対して売上高を4億13百万円減額して89億円(前期比2.2%増)、営業利益を64百万円減額して1億51百万円(同7.2倍)、経常利益を60百万円減額して1億80百万円(同3.2倍)、純利益を30百万円減額して30百万円(前期は1億78百万円の赤字)とした。新規出店の抑制、閉店、一部既存店の不振などにより、売上高が計画を下回る模様だ。会社リリースによる月次売上動向(前年比、速報値)を見ると、10月は全店が98.9%、既存店が98.0%、2月~10月累計は全店が103.9%、既存店が97.2%となっている。なお配当予想も従来の年間5000円から年間2000円に減額修正した。

  なお11月26日には、株式分割(1株を100株に分割、基準日13年1月31日)と、単元株制度の採用(単元株式数100株、効力発生日13年2月1日)を発表した。

  株価の動きを見ると、今期業績見通しと配当の減額修正を嫌気して、11月13日には年初来安値となる7万6900円まで急落する場面があり、22日には終値ベースでの安値となる7万8000円を付けた。ただしその後は下げ渋る動きとなり8万2000円近辺に戻している。失望売りが一巡し、26日に発表した株式分割も好感されて下値を固める動きだろう。27日の終値8万2500円を指標面で見ると、今期予想PER(下方修正後の会社予想EPS3678円24銭で算出)は22~23倍近辺、今期予想配当利回り(修正後の会社予想の年間2000円で算出)は2.4%近辺、実績PBR(前期実績のBPS15万5894円53銭で算出)は0.5倍近辺となる。

  日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んで調整局面だが、安値圏で下げ渋り感を強めている。今期業績下振れに対する失望売りが一巡したと考えられ、悪材料出尽くしで目先的には反発局面の可能性があるだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

【関連記事・情報】
【注目のリリース】第一興商が自己株の消却を発表し抑圧開放型の急伸も(2012/11/27)
【注目のリリース】ステップが東証1部上場の記念配当(2012/11/26)
上げも下げも最後のところで一気に来る=犬丸正寛の相場格言(2012/10/23)
【話題】NYダウ急落でも日経平均高い(2012/10/22)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

関連記事