【アナリストの眼】リオン株価、底練りから上放れ、補聴器の新製品好調で2ケタ増益

2012年11月27日 10:51

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<業績&株価分析>

  補聴器首位のリオン <6823> は、補聴器や医用検査機器などの医療機器事業と、音響・振動計測器や微粒子計測器などの環境機器事業を展開している。株価は安値圏でのモミ合いから上放れる動きで、出直りが期待されそうだ。

  今期(13年3月期)第2四半期累計(4~9月期)連結業績は、売上高が前年同期比1.4%増、営業利益が同4.0%増、経常利益が同7.6%増、純利益が同41.5%増の増収増益だった。環境機器事業の音響・振動計測器が官公庁案件の予算執行遅れなどでやや低調だったが、医療機器事業の補聴器で付加価値の高い新製品「リオネットマジェス」シリーズが好調だった。純利益については震災関連の特別損失一巡も寄与した。

  通期見通しについては前回予想を据え置き、売上高が前期比2.8%増、営業利益が同14.6%増、経常利益が同8.4%増、純利益が同24.6%増の増収増益見込みとしている。通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は、売上高が47.9%、営業利益が39.9%、経常利益が42.4%、純利益が49.0%である。営業利益の進捗率がやや低水準だが、補聴器の新製品「リオネットマジェス」シリーズの拡販に加えて、音響・振動計測器が官公庁案件の予算執行などで回復傾向の見込みとしている。

  株価の動きを見ると、9月中旬以降は500円台半ばの安値圏でモミ合い展開だったが、足元では570円台まで上昇してモミ合いレンジから上放れる動きを強めている。11月26日の終値571円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS66円82銭で算出)は8~9倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は3.5%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1067円17銭で算出)は0.5倍近辺となる。

  日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると26週移動平均線を回復し、安値圏530円~560円近辺のモミ合い展開から上放れる動きとなった。下値固めが完了して強基調へ転換した可能性があり、指標面の割安感も支援材料として出直り本格化が期待されそうだ。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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