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【アナリストの眼】ゼリア新薬工業、M&A活用でグローバル展開本格化、成長に期待
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消化器分野を主力とする中堅医薬品メーカーのゼリア新薬工業 <4559> は、医療用医薬品事業と、OTC医薬品(一般用医薬品)を核としたコンシューマーヘルスケア事業を両輪として展開している。M&Aを活用してグローバル展開を本格化させる模様であり、中期成長が期待されるだろう。
今期(13年3月期)第1四半期(4~6月期)連結業績は、売上高が前年同期比4.5%減、営業利益が同36.3%減、経常利益が同31.2%減、純利益が同13.6%減の減収減益だった。医療用医薬品事業は同0.5%増収にとどまった。主力の潰瘍性大腸炎治療剤「アサコール」が好調だったが、H2受容体拮抗剤「アシノン」や亜鉛含有胃潰瘍治療剤「プロマック」が薬価改定の影響を受けた。コンシューマーヘルスケア事業は「コンドロイチン群」が苦戦して同11.7%減収だった。
ただし第1四半期業績発表前日の8月8日には、第2四半期累計(4~9月期)の利益見通しを増額修正している。海外子会社のティロッツ社の好調に加えて、アジア事業関連の経費の一部が第3四半期(10~12月期)以降にずれ込んだことを主因として、第2四半期累計は計画に対して営業利益と経常利益の減益幅が縮小し、純利益は増益見込みとなった。
通期については前回(5月15日公表)の会社予想を据え置き、売上高が前期比5.3%増の560億円、営業利益が同0.7%増の46億円、経常利益が同1.9%増の45億円、純利益が同11.8%増の32億円としている。主力の「アサコール」の好調などで増収増益の見込みである。通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は、売上高が23.0%、営業利益が19.5%、経常利益が24.2%、純利益が27.8%である。配当も年間24円(第2四半期末12円、期末12円)の予想を据え置いた。
株価の動きを見ると、第2四半期累計の利益増額修正を好感して直近の安値圏1250円近辺から反発し、その後は概ね1300円~1350円近辺でモミ合う展開となっている。6日の終値1326円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS77円40銭で算出)は17~18倍近辺、今期予想配当利回りは1%台後半、実績PBR(前期実績の連結BPS734円06銭で算出)は1.8倍近辺となる。
日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると26週移動平均線近辺でモミ合う展開となっている。ただし5月下旬から6月中旬にかけての安値圏1100円台をボトムとして下値を切り上げている。需給面では使用倍率が大幅な売り長であり、きっかけ次第でモミ合い上放れの可能性があるだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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