日本エンタープライズ:スマートフォン関連の案件が顕在化

2012年1月18日 11:19

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■12年5月期第2四半期連結業績は2ケタ増収大幅増益で着地

  モバイルソリューションの日本エンタープライズ <4829> (東2)は10日、今12年5月期第2四半期決算説明会を開催した。

  第2四半期連結業積は、売上高12億43百万円(前年同期比10.4%増)、営業利益1億40百万円(同37.6%増)、経常利益1億48百万円(同35.6%増)、純利益87百万円(同88.5%増)と2ケタ増収大幅増益で着地。

  第2四半期のハイライトとしては、コンテンツサービス事業では、既存公式サイト(フィーチャーフォン)のスマートフォン化、キャリア会員引継ぎの対応、新期Androidアプリの投入、ソリューション事業では、スマートフォン向けアプリ・サイトの制作推進、携帯電話販売代理店との協業による店頭アフィリエイトの展開、来店顧客の囲い込み施策支援の強化、海外事業については、国営である中国軽工業出版社グループとの電子コミック配信に関する業務提携、インドでは総合出版社のMAGNA社との電子書籍の独占配信に関する業務提携等がある。

  増収となった要因は、コンテンツサービス事業、ソリューション事業共に売上を伸ばしたことによる。大幅増益となったのは、増収効果に加え、販管比率が45.3%と4.0ポイント下がったことが挙げられる。

■電子書籍の公式サイト「ケータイ書店Booker's」の売上伸びる

  コンテンツサービス事業の売上高は、6億27百万円(前年同期比11.3%増)。ジャンル別売上高は、海外43百万円(同101.6%増)、その他(電子書籍・健康サイト等)1億12百万円(同196.0%増)、ゲーム26百万円(同16.9%減)、メール・カスタム1億97百万円(同4.1%減)、音楽2億47百万円(同7.1%減)となっていて、その他の大幅増収が際立っている。その他の中で最も売上を伸ばしたのが、前期買収した電子書籍の公式サイト「ケータイ書店Booker's」で、売上高が前年同期比で約50百万円伸びた。また、健康ジャンルの公式サイト「女性のキレイ・リズム」の売上高が同じく13百万円伸びている。

■ソリューション事業は受託案件が増加

  ソリューション事業の売上高は、6億16百万円(同9.5%増)。ジャンル別の売上高は、海外12百万円(同66.0%増)、広告1億36百万円(同8.2%増)、物販43百万円(同120.0%増)、MSP(マネージメント・サービス・プロバイダー)46百万円(同2.4%増)、ソリューションコンテンツ1億14百万円(同9.2%減)、ソリューション2億62百万円(同10.5%増)であった。

  スマートフォン関連の案件が顕在化してきたことで、ソリューションの受託案件が増加している。また、CD販売が好調であったことから物販の売上が大きく伸びている。携帯電話販売代理店との協業による成功報酬型コンテンツ販売である店頭アフィリエイトも第2四半期から増加していることで、広告の売上も伸びている。

■自己資本比率は1.8ポイントアップし、91.6%と財務体質は益々健全

  費用関係の四半期別推移は、売上原価については、第1四半期2億71百万円、売上原価率43%、第2四半期2億68百万円、売上原価率44%。広告、物販の原価増を、制作費等のコスト削減で吸収している。

  販管費については、第1四半期2億90百万円、販管費利率46%、第2四半期2億73百万円、販管費比率45%となっている。

  四半期別の経常利益の推移は、第1四半期72百万円、経常利益率11.5%、第2四半期75百万円、経常利益率12.4%と第2四半期が僅かであるが伸びている。

  総資産は31億93百万円(前期末比45百万円減)となっている。内訳は、流動資産27億35百万円(同79百万円減)、固定資産4億57百万円(同33百万円増)。

  負債は、2億66百万円(同62百万円減)。内訳は、流動負債2億60百万円(同60百万円減)、固定負債6百万円(同1百万円減)。

  純資産合計は、29億26百万円(同16百万円増)となり、自己資本比率は1.8ポイントアップしたことで91.6%と財務体質は益々健全。

■フォー・クオリア、交通情報サービスと2社を子会社化

  この第2四半期累計の大きな話題としては、フォー・クオリア、交通情報サービスの子会社化が挙げられる。

  フォー・クオリアは、技術の開発会社で、資本金2000万円、従業員数は約50名、昨年の10月IMJモバイルより全株式を取得した。事業内容は、主にモバイルコンテンツ開発、Webシステム開発、デザイン制作を行っている。特に、携帯の公式サイトの開発については、これまでに200サイト以上の開発実績がある。その他Web構築の簡素化を実現するCMSのパッケージや、自社デザイナーを活用した効率的かつ高品質なWebやモバイルコンテンツの制作を行うことが得意な会社である。この会社を子会社化したことで、企画力、開発力を活用し相互のシナジーを高めていく。また、現在急拡大しつつあるスマートフォン市場に向けて良質なコンテンツを、顧客の要望に沿って提供していくためにフォー・クオリアの技術力を活かす計画。

■スマートフォンの普及によって、情報系コンテンツ、生活系コンテンツの価値高まる

  交通情報サービス(以下ATIS)の発行済み株式総数の53.1%を取得し、12月21日に子会社化している。交通情報の配信を主業としたコンテンツプロバイダー。従業員数は現時点で16名。ATISは93年東京都が中心となって、交通情報専門会社として、設立した企業。翌年94年から世界初の高度交通情報の提供を開始している。2000年からはドコモのimode向けをはじめとした携帯キャリア向けのサービスに力を入れて事業の柱としている。また昨年より、スマートフォン向けのサービスも開始している。東京都が中心となって、半官半民で経営してきた企業であるが、競争力を高めるために、4年程前から民営化が検討されてきた。今後は、スマートフォンの普及によって、生活密着型の情報系コンテンツ、生活系コンテンツの価値は一層高まることが予想されている。同社としては、これまでエンターテインメント系の情報を持っているが、今回ATISを子会社化したことで、生活密着型の情報系・生活系コンテンツも取扱うことで、総合力を強めることになり、結果として企業全体の価値を高めることになるとみている。

■国内事業のコンテンツサービス事業ではマルチキャリア決済も対応済

  国内事業のコンテンツサービス事業に関する第2四半期の対応は、スマートフォンの普及が進んできたことから、Android向けのラインアップを拡大した。Android Webサイトでは6サイト制作し、課金を開始した。アプリでも6種類制作し、そのうちの2つのアプリは課金を行っているが、残りの4サイトは、ユーザー数を増やすために無料で配信している。また、主力の6サイト(デコデコメール、デコデコ★アニメ、えもじ★つくり放題、うた&メロ取り放題、@LOUNGE、女性のキレイ・リズム)のマルチキャリア決済も対応済みである。更に、既存公式サイトの会員引継ぎに関しても対応済み。今後のコンテンツサービス事業の売上は、スマートフォンの普及が加速していることから、スマートフォン向けのコンテンツ売上高が伸びていて、フィーチャーフォン向けのコンテンツ売上を超えると見ている。

■企業向けサイト・アプリのスマートフォン対応案件が増加

  国内事業のソリューション事業についても、スマートフォンの普及に伴い、企業向けサイト・アプリのスマートフォン対応案件が増加している。具体的には、ポータルサイト・アプリの企画制作、電子書籍サイト・アプリの企画制作、メール配信システムの構築、音楽サイト・アプリの企画制作、ソーシャルアプリの企画制作、AR(拡張現実)のアプリ企画制作等が挙げられる。また、携帯電話販売代理店との協業を強化し、来店顧客の囲い込みを支援するために、スマートフォン向けの店頭アフィリエイト展開を積極的に推進している。その結果、昨年4月の店頭アフィリエイトの獲得件数の構成比率は、フィーチャーフォン98%に対しスマートフォンは2%であったが、11月にはフィーチャーフォン49%、スマートフォン51%と逆転している。今後は、ECサイトへの展開、電子書籍販売にも注力していく。スマートフォンが普及する一方で、スマートフォンの使い方の説明に時間がかかり、店舗運営の効率化が問題となっている。そのため、同社では「店舗オペレーション効率化支援」を提供していく。

■インドでは電子書籍の本格参入を12月20日より開始

  海外事業については、中国、日本、台湾、韓国のアニメーション、漫画、キャラクターをキャリアの公式プラットフォーム「動漫基地」、同社のプラットフォーム「漫魚」を通じて配信している。中国の小説を漫画に起こして配信する取組みや、アニメを漫画にして配信することを行っている。

  インドについては、STAR DUSTという有名な雑誌を出している総合出版社MAGNA社と電子書籍の独占配信に関し業務提携し、電子書籍の本格参入を12月20日より開始している。今後もこのプラットフォームに雑誌を配信していく、今のところ全雑誌有料配信となっている。価格は0.99ドル。また、この雑誌の中に広告ページを入れていくことで、雑誌の無料化も考えている。現在はiPad向けに配信しているが、インドでは、国策として安いAndroidタブレット端末が各学校に配られ普及させていくことが発表されているため、Androidタブレット向けの配信も計画している。

  今12年5月期連結業績予想は、売上高28億30百万円(前期比19.4%増)、営業利益2億80百万円(同4.9%増)、経常利益3億円(同6.0%増)、純利益1億70百万円(同0.6%増)と増収増益を見込む。

  今期2社を子会社化しているが、2社とも黒字の企業であり、特にATISの業績は大きく同社の業績に影響を与えることから、今後の業績の急拡大が予想される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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