【外国為替市場を検証:ユーロ・円相場】週後半は1ユーロ=102円20銭台まで円が上昇

2011年9月24日 19:42

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【外国為替市場フラッシュ:9月19日~23日の週のユーロ・円相場】

■ユーロ・円相場はユーロ売りが加速

  9月19日~23日の週(19日と23日の東京市場は休場)のユーロ・円相場は、ギリシャのデフォルト(債務不履行)懸念と、それに伴う金融システム不安でユーロ売りが加速した。週後半の海外市場では01年6月以来となる1ユーロ=102円20銭台まで円が上昇した。

  ユーロ・円相場の1週間の動きを振り返ってみよう。前週末16日の海外市場では、1ユーロ=105円50銭台~106円30銭台で推移した。ユーロ買い戻しが一巡してユーロ安・円高に振れる場面もあったが、欧州と米国の株式市場の上昇や、ユーロ圏財務相会合でギリシャ支援継続の方針が確認されたこともユーロを支えた。

  19日(東京市場は休場)の海外市場では、ユーロ売りが加速して一時1ユーロ=103円90銭台まで円が上昇した。EU財務相会合(16日~17日)で、ギリシャのデフォルト回避に向けて具体案が示されなかったことが嫌気された。欧州や米国の株式市場の急落も、リスク回避のユーロ売り・円買いにつながった。しかし終盤になると、ギリシャ、EU(欧州連合)、ECB(欧州中央銀行)、IMF(国際通貨基金)による電話会議に関して「生産的で実のある協議だった」とのコメントが伝わり、ユーロが買い戻されて1ユーロ=104円80銭~90銭近辺に円が下落した。

  20日の東京市場では、1ユーロ=104円50銭~60銭近辺でスタートした後、格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)によるイタリア国債の格付け引き下げや、ギリシャがユーロ圏残留についての国民投票実施を検討しているとの一部報道などを受けて、1ユーロ=104円00銭近辺に円が上昇する場面もあった。終盤は1ユーロ=104円60銭近辺にユーロが買い戻された。20日の海外市場では、1ユーロ=104円50銭~60銭近辺でスタートし、一時1ユーロ=105円10銭近辺に円が下落する場面もあった。ギリシャ政府がユーロ圏残留についての国民投票実施を検討しているとの一部報道を否定したことや、ギリシャ、EU、ECB、IMFによる電話会議に対する期待感で、ユーロ買い戻しが優勢になった。しかし終盤には、10月上旬に実施予定の追加融資が遅れるとの観測が広がり、1ユーロ=104円台半ばに円が上昇した。

  21日の東京市場では、日本の輸出企業によるドル売り、日銀によるレートチェックや円売り市場介入の噂で、ドル・円相場が序盤に乱高下した流れが波及し、1ユーロ=104円30銭近辺に円が上昇した後、1ユーロ=105円10銭近辺に円が下落する場面もあった。終盤は1ユーロ=104円30銭近辺~60銭近辺で推移した。21日の海外市場では、ギリシャのデフォルト懸念でユーロ売りが優勢となり、1ユーロ=103円70銭台に円が上昇した。

  22日は早朝の時間帯に1ユーロ=103円60銭台を付けた後、東京市場では1ユーロ=104円近辺でモミ合う展開だったが、終盤にはギリシャのデフォルト懸念でユーロ売りが優勢となり、1ユーロ=103円30銭台に円が上昇した。22日の海外市場では、1ユーロ=103円台前半でスタートした後、ギリシャのデフォルト懸念、中国とユーロ圏の製造業購買担当者景気指数(PMI)の悪化、欧州や米国の株式市場の急落などを受けてユーロ売りが加速した。一時1ユーロ=102円20銭台まで円が上昇し、01年6月以来のユーロ安・円高水準となった。終盤には1ユーロ=103円近辺までユーロが買い戻された。

  23日(東京市場は休場)の海外市場では、格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスによるギリシャの大手銀8行の格付け引き下げなどを受けて、1ユーロ=102円30銭台まで円が上昇した後、ECBによる利下げやEFSF(欧州金融安定化基金)の枠組みを超えた資金供給の噂が広がり、ユーロが買い戻されて1ユーロ=103円70銭台まで円が下落した。G20(20カ国・地域)財務相・中央銀行総裁会議が緊急声明を発表したが、目新しい具体策がないとして市場の反応は限定的だった。

  ギリシャのデフォルト懸念、イタリアやスペインへの波及懸念、それに伴う金融システムへ不安など、ソブリンリスクに対する警戒感は根強い。ECBによるイタリアとスペインの国債購入、日米欧の主要中央銀行による協調ドル資金供給措置、ユーロ圏財務相会合でのギリシャ支援継続方針の確認などで、一旦は過度な警戒感が和らいだ形だったが、ギリシャの財政赤字削減策が計画どおりに進まず、10月上旬に実施予定のギリシャへの追加融資が遅れるとの観測も広がり、不透明感が増している。したがって、ギリシャのデフォルト懸念や金融システム不安の落ち着きが焦点という状況に変化はない。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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