【外国為替市場展望:ユーロ・円相場】引き続きリスク回避のユーロ売り・円買い圧力強い

2011年8月28日 08:29

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【外国為替市場フューチャー:8月29日~9月2日のユーロ・円相場】

■1ユーロ=109円台~112円台での展開へ

  来週(8月29日~9月2日)のユーロ・円相場については、引き続きリスク回避のユーロ売り・円買い圧力が強く、概ね1ユーロ=109円台~112円台での展開だろう。世界的なリセッション(景気後退)やソブリンリスクに対する警戒感の落ち着きが焦点となるため、週末9月2日の米8月雇用統計など、主要な経済指標に注意が必要となるだろう。また、米国のQE3に対する思惑でドルが動意づいた場合、ユーロ・円相場に与える影響にも注意が必要だろう。

  前週(8月22日~26日)のユーロ・円相場は、概ね1ユーロ=110円台~111円台で推移した。ソブリンリスクに対する警戒感が強い状況に変化はなく、26日のバーナンキ米FRB(連邦準備制度理事会)議長のジャクソンホール・シンポジウムでの講演も控えて、1週間を通してモミ合う展開だった。バーナンキ米FRB議長の講演内容は、ほぼ市場のコンセンサスの範囲となり、結果的には金融市場への影響は限定的だった。

  欧州では、ECB(欧州中央銀行)によるイタリアとスペインの国債購入開始により、ソブリンリスクに対する当面の過度な警戒感は和らいだ状況となっている。しかし、ギリシャ債務問題がくすぶり、スペイン、イタリア、フランスへのソブリンリスク波及拡大に対する警戒感は根強い。さらに前週は、ドイツ国債格付け引き下げの噂も流れ、株式市場急落の一因となった。

  世界的なリセッション(景気後退)に対する警戒感も高まっているだけに、8月29日のトリシェECB総裁の欧州議会での証言が注目されるほか、30日のユーロ圏8月景況感・業況感指数、31日のユーロ圏8月消費者物価指数速報値、9月2日の米8月雇用統計など、主要経済指標が当面の焦点となるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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