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【外国為替市場展望:ドル・円相場】S&Pの米国債格付け引き下げで世界金融市場の混乱を警戒
【外国為替市場フューチャー:8月8日~12日のドル・円相場】
■S&Pが米国債格付け引き下げ発表
来週(8月8日~12日)のドル・円相場については、格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)による米国債格付け引き下げの影響で、世界の金融市場混乱が警戒される。
前週(8月1日~5日)のドル・円相場は乱高下した。1日の海外市場では一時1ドル=76円29銭まで円が上昇し、3月17日に付けた戦後最高値の1ドル=76円25銭に接近した。米連邦債務上限引き上げ問題で与野党合意に達し、米国債のデフォルト(債務不履行)は回避されたが、米国債格付け引き下げが警戒されたうえに、米景気先行きに対する警戒感が強まった。4日には政府・日銀が円売り単独市場介入を実施したため、海外市場で一時は1ドル=80円20銭台まで円が下落したが、5日には再び1ドル=78円台前半に円が上昇する展開となった。
そして前週末5日の米国市場終了後に、格付け会社S&Pが、米国債格付けを「トリプルA」から「ダブルAプラス」に1段階引き下げると発表した。ドルの信認低下や米金利の上昇などで、外国為替市場のドル・円相場も波乱の展開が想定される。米連邦債務上限引き上げ問題を警戒した局面で、米国債格下げの可能性もある程度は織り込み済みとの見方もあるが、米景気先行きに対する警戒感も強まっているだけに、当面はリスク回避の動きが優勢となり、市場の混乱は避けられないだろう。
9日開催予定の米FOMC(連邦公開市場委員会)では、5日発表の米7月雇用統計が市場予想を上回る内容だったことから、追加金融緩和策第3弾(QE3)を打ち出す可能性は小さいという見方が優勢である。しかし、S&Pによる米国債格付け引き下げを受けて、どのように対応するかが注目される。ドル安・円高圧力が増した場合には、再び円売り市場介入も焦点となるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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