【注目の決算発表】出光興は業績上方修正もWTI価格続落を嫌い急反落

2011年8月3日 20:43

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  出光興産 <5019> は3日、600円安の8610円と3日ぶりに急反落した。2日大引け後に今3月期第1四半期(1Q)決算の開示に合わせて、今期通期業績の上方修正を発表、減益転換率を縮めるが、前日の米国市場で、原油先物価格(WTI)が3営業日続落し、一時1バーレル=93.08ドルと約1カ月ぶりの安値と売られたことなどから利益確定売りが先行した。

  3月通期業績は、期初予想より売り上げを1100億円、経常利益を60億円、純利益を30億円それぞれ引き上げ、純利益は600億円(前期比1%減)と前期の過去最高からの減益転換率を縮小させる。

  1Q業績が、原油・ナフサ価格の上昇で大きく続伸して、高利益進捗しており、8月以降の原油価格(ドバイ原油)を期初予想の1バーレル=105ドルから106.4ドル、ナフサ価格を同1トン=965ドルから994ドルへそれぞれ見直し、電力会社向けの燃料販売が増加することが寄与して上方修正した。

  株価は、大震災発生で年初来安値7440円まで急落し、震災・原発事故関連の特需思惑で同高値1万400円まで急反発、今期業績の減益転換予想や原油価格の下落で9000円台を固める下値調整が続いた。PER5倍台と下げ過ぎを示唆しており、下値では強弱感の対立が激化しよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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