日本製紙グループ本社は洋紙事業の復興計画を受け反騰し高値引け

2011年8月3日 20:36

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■未定だった業績予想は営業利益16%減

  日本製紙グループ本社 <3893> は3日14時、第1四半期決算(4~6月)と、これまで未定だった今期の業績予想を発表。株価は直後に1690円(74円安)まで下げる場面があったものの、大引けにかけては切り返し、終値は1776円(12円高)の高値引けとなった。

  第1四半期の営業利益は前年同期比19.6%減の71.1億円となり、純利益は同57.8%減の16.0億円。大震災では、石巻工場、岩沼工場、勿来(なこそ)工場の3工場が甚大な被害を受け、石巻工場はまだ復旧に取り組み中。同時に一部不採算品種から撤退する「洋紙事業の復興計画」も発表した。

■洋紙事業の改善効果は250億円

  洋紙事業の復興計画では、製造コストの高い設備を中心に、グループの洋紙生産能力の約15%に相当する年間80万トンの設備を停機する、とし、一部不採算品種から撤退。富士工場は抄紙機・パルプ設備などの全製造設備を停機する。これによる収益改善効果は250億円、一方、この計画にともなう特別損失は260億円とした。

  未定だった3月通期の業績予想は、営業利益が前期比15.8%減の300億円(前期は約356億円)、純利益は120億円の赤字(前期は242億円の赤字)。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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