魚力:第1四半期連結業績は増収大幅増益を確保

2011年7月31日 10:07

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■今年度の経営目標に「改革の断行による経営基盤の再構築」を掲げる

  鮮魚小売りの魚力 <7596> は、29日に今12年3月期第1四半期連結業績を発表した。

  売上高6,213百万円(前年同期比4.2%増)、営業利益197百万円(同2.16倍)、経常利益183百万円(同3.63倍)、純利益99百万円(同10.49倍)と増収大幅増益を確保した。

  同社は、今年度の経営目標に「改革の断行による経営基盤の再構築」を掲げ、店舗運営体制の見直しや、本部運営コストの削減、各事業の収益確保に取り組み、グループ全体の業績回復をめざしている。

■小売事業は3.0%の増収、飲食事業は12.3%の減収

  小売事業は、東日本大震災以降の消費マインドの冷え込みや、花見などのイベントの自粛などにより、4月~5月の既存店舗の売上高は対前年同期比5%~6%の減少で推移した。6月は、月末には昨年の猛暑を思わせる真夏日が増え客足が鈍るとともに、3.8%減少した。

  しかし、吉祥寺店の改装効果と、前期出店した新店の増収効果があり、全体の売上高では3.0%の増加。

  また、店舗運営体制見直しの一環として、就業管理システムを活用し、人件費の適正化に取り組んだ。また、店舗の包装用品費や水道光熱費などの管理可能経費については、単価の引き下げや使用量の抑制により経費削減を図った。

  その結果、売上高は48億38百万円(同3.0%増)、営業利益は2億53百万円(同46.3%増)となる。

  飲食事業は、4月は震災の影響による宴会や歓送迎会の自粛が見られたものの、積極的なイベントや販促企画の実施等により集客に努めたことが奏功し、居酒屋店舗につきましては、既存店舗の売上高は1.8%増加した。しかし、寿司店舗の既存店舗は3.5%の減少となり、飲食事業全体では、既存店舗は0.5%の減少。

  その結果、売上高は2億35百万円(同12.3%減)、営業利益は6百万円(前年同期△6百万円)と減収ながら黒字転換。

■卸売事業は増収増益で黒字転換

  卸売事業は、主要取引先のスーパーマーケットの取引先数の減少に伴う売上減に加え、メーカーへの魚卵販売の売上高も前年に比べ約6割の成立に留まり、売上高は16.9%の減少となる。

  米国子会社ウオリキ・フレッシュ・インクは米国内の売上高を32.4%増の3億96百万円にまで伸長し、営業利益は3百万円となる。また、設立2年目を迎えたUKトレーディングは、グループ外の売上高を1億63百万円にまで伸長し、営業利益は4百万円となった。

  その結果、グループ全体の卸売事業の売上高は11億38百万円(同14.2%増)、営業利益10百万円(前年同期△2百万円)と増収増益で黒字転換となる。

  第2四半期業績予想に対する進捗率は、売上高52.8%、営業利益147.0%、経常利益136.5%、純利益133.7%と利益面では既に第2四半期の予想数値を超えている。利益面での上方修正が予想される。

  29日の株価は、前日比5円安の986円。第2四半期の予想利益を第1四半期で上回る好スタートが切れたことから、株価の見直しが予想される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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