【注目の決算発表】テルモは経常益上方修正も純益下方修正を嫌い急続落

2011年7月29日 19:14

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  テルモ <4543> は29日、185円安の4330円と急続落した。28日大引け後に今3月期第1四半期(1Q)決算とともに、第2四半期累計・通期業績の修正を発表、上方・下方修正マチマチとなったが、純利益の下方修正を嫌い利益確定売りが先行した。

  業績修正のうち3月通期業績は、期初予想より売り上げを580億円、経常利益を20億円それぞれ引き上げる一方、純利益を15億円引き下げ、経常利益は650億円(前期比14%増)、純利益は385億円(同19%増)とした。

  今年4月に買収を完了したCaridianBCT社とHarvest Technologies社を連結業績に織り込むとともに、企業結合に伴う会計処理や5月に発売した薬剤溶出型冠動脈ステント「ノボリ」などの新商品の売り上げ増なども加わり業績上方修正につながった。なお純利益は、子会社2社ののれん償却で下方修正となったが、これを除くと461億円と実質42%増益となり、2008年3月期の過去最高(438億8200万円)を上回る。

  株価は、CaridianBCT社買収でつけた年初来高値4745円から東日本大震災発生で同安値3805円まで急落、いったんは急落幅の半値戻しを達成したが、前期業績の再減額で再度、4000円大台を試し、3分の2戻しまでリバウンドしている。投資採算的に割安感は小さいが、倍率が0.4倍台と拮抗している信用好需給主導で下値から再騰展開も想定範囲内となる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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