Google、学校向け検索を初期設定で無効化へ―利用にはAI搭載版の有効化が必要

(Firmbee.com from Unsplash)[写真拡大]
Googleは2026年11月3日、学校が管理するK-12(幼稚園から高校まで)の生徒アカウントについて、Google検索やGeminiなどへのアクセスを初期設定で無効にする方針を発表した。管理者が製品ごとに利用を有効化する方式へ移行し、検索には学習支援機能「ガイド付き学習(Guided Learning)」を組み込む。
■検索を含むサービスの利用を管理者が選択
新たな方針の対象は、Gemini、Gemini Notebook、Gemini in Classroom、Google検索だ。学校管理者が明示的に有効化するまで、対象となる生徒アカウントから各製品へのアクセスを無効にする。
Google教育部門のバイスプレジデント兼ゼネラルマネジャー、クリス・フィリップス氏は、学校、教師、研究者、政策立案者の意見を踏まえた変更だと説明した。学校の責任者が、それぞれの判断で教室にAI製品を導入できるよう、管理手段と安心感を提供することが目的だとしている。
従来の設定の一例として、Googleは2026年8月、ClassroomのGeminiタブを全年齢の生徒へ拡大した際、タブへのアクセスは初期設定で有効と案内していた。実際に使える機能は、管理者によるGeminiなどのサービス設定にも左右されていた。今回の変更では、対象製品を利用する最初の判断を管理者に委ねる。
Googleは、設定変更の適用に先立ち、今後数カ月で詳細を学校に知らせ、準備期間を設けるとしている。教育専門媒体Education Weekによると、フィリップス氏は変更を2027年初めから開始すると説明した。
■検索にもAIを組み込んだ学習支援
学校管理アカウントで検索を利用する際は、AIを組み込んだ検索サービスを有効にする必要がある。Education Weekによると、管理者は検索とGeminiをそれぞれ有効化でき、学年などに応じて利用設定を変えられる。
9to5Googleによると、学校向けには2027年初め、「AIによる概要」などを備えた検索と、代わりにガイド付き学習を使う検索の2つの選択肢が用意される。学校は、生徒の年齢や授業での使い方に合わせて、利用する検索の形を選ぶことになる。
検索のガイド付き学習は、2026年11月後半に米国の一部の学校で試験導入する予定だ。Googleは教育者の意見を集めて反映し、今後数カ月で他の学区へ拡大するとしている。
Googleの説明では、特定の種類の宿題について支援を求めているとシステムが判断すると、問題やテーマを段階的に考えられるよう案内する。複雑な物理の問題や読書レポートの相談では、概念を理解し、自分で考えを進めるための問いを提示する仕組みだ。
■Classroomでは授業教材に基づく個別支援
Googleは11月3日、ガイド付き学習のGoogle Classroomでの世界向け提供も開始した。教師が授業教材に基づく学習活動を課題として割り当て、生徒は1対1の対話形式で取り組める。
Googleのヘルプによると、学習活動の作成や生徒による利用には、管理者がGeminiアプリへのアクセスを有効にしておく必要がある。教師はクラスや個々の生徒の利用状況、よくある質問、支援が必要になりそうなテーマを確認でき、授業や個別指導に生かせる。
ガイド付き学習は、すでにGeminiアプリでも提供されている。Googleが重視するのは、学習者が圧倒されて諦めるほどの負荷を避けながら、自ら考えて課題に取り組む「productive struggle」という考え方だ。問いかけや段階的な説明を通じて、問題を解く過程を支える。
Googleは同日、東京大学の学生300人超を対象にした無作為化比較試験の結果も公表した。半日かけて統計を自習したところ、通常のオンライン教材を使った群のテスト得点の伸びは5.3ポイント、これにGeminiのガイド付き学習も利用できた群は8.1ポイントだったという。同社は、この試験で学習による得点の伸びが約1.5倍になったと報告している。
元記事: Google Requires AI Features in Schools or Risk Losing Search Access in ‘Guided Learning’ Rollout
※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
スポンサードリンク
