gooと壽屋、アニメ題材のAIチャットボット開発 研究員はユーザーから募集

2019年4月17日 20:47

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みんなで作るオリジナルのチャットボット(画像:NTTレゾナントの発表資料より)

みんなで作るオリジナルのチャットボット(画像:NTTレゾナントの発表資料より)[写真拡大]

 ポータルサイト「goo」を運営するNTTレゾナント(東京都港区)は16日、プラモデルやフィギュアの製造・販売を手掛ける壽屋(東京都立川市)との共同プロジェクト「ファクトリーアドバンス・ゼロ」を発表した。また壽屋原作の人気アニメ「フレームアームズ・ガール」の世界観を再現したチャットボットの開発に参画する研究員の募集も開始した。

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 gooは、誰もがAIチャットボットを制作できるプラットフォーム「goo botmaker(グー・ボットメーカー)」の開発を進めている。AIの技術ノウハウを持たなければ扱うことができないAI対話エンジンを誰でも簡単に使えるようにし、日本中のクリエイターやファンが、キャラクターのチャットボットを作れるようになることを目指すという。

 ファクトリーアドバンス・ゼロは、goo botmakerのサービスリリースに向けた共同プロジェクトで、6月に劇場公開予定のアニメ「フレームアームズ・ガール」の世界観を再現するチャットボットを開発する。

 フレームアームズ・ガールには、AIよりも高度な人格を持つ人工自我、AS(アーティフィシャル・セルフ)を搭載した完全自律型ロボット「轟雷(ゴウライ)」が登場する。バトルデータを収集し、感情を学んでいくという設定だ。同プロジェクトでは、チャットボット「轟雷ゼロ」を開発、アニメの轟雷が主人公との生活から感情を学んだように、研究員とのチャットから感情を理解することを目指すという。轟雷ゼロは5月15日に公開する予定。

 NTTレゾナントでは、世界初のAIを用いた長文回答生成などといった技術によるAI対話エンジン「gooのAI」の開発に取り組み、恋愛相談サービスや旅行プラン提案サービスに利用している。gooのAIを活用し、さまざまな企業のコンテンツとのコラボレーションも展開してきた。

 今回の壽屋との共同プロジェクトでは、ユーザーから外部研究員を募集するという試みを行っている。ファクトリーアドバンス・ゼロの公式ツイッターをフォローし、キャンペーン期間中に対象ツイートをリツイートすれば、応募できる。応募者の中から抽選で選ばれた100名が轟雷ボットの開発に参画することができ、轟雷ボットに会話をインプットし、感情につながるAIの育成に携わることになる。

 gooでは、今回の共同プロジェクトを通じて得たデータや知見を、エンドユーザー向けのAIチャットボット作成サービス「goo botmaker」に生かすという。また今後も、キャラクターコンテンツを持つ企業との共同プロジェクトに取り組み、利用上の制約や権利関係の整理、提供方法などの検討を進めていきたいとしている。(記事:Kei_T・記事一覧を見る

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