転職サービス「doda」、AI普及前後の営業職求人における応募要件の変化を発表
配信日時: 2026-11-04 10:00:00
~「巻き込み型営業」のニーズが高まり、関連求人は2022年比で約6%増加。2025年の募集年収中央値は、同キーワードを含む求人が100万円高い結果に~
パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービス「doda(デューダ)」(編集長:桜井 貴史)は、AI普及前後の営業職求人における応募要件の変化について調査した結果を発表します。本調査では、dodaに掲載された営業職求人を対象に、AI普及前後にあたる2022年と2025年の応募要件を比較し、求人の変化や、募集年収との関係などを分析したものです。AI普及による採用ニーズの変化や傾向について、doda編集長の桜井 貴史が解説します。
詳細:「営業職求人に見る、「個人完結」から「巻き込み型」への変化の兆し」
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/22215/1114/22215-1114-e164a7677c11c4c99afefff1509f2d08-690x230.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
調査結果サマリ
・2022年から2025年にかけて、「巻き込み型」営業に関連するキーワードを含む営業職求人は約6%増加
…個人完結型よりも、社内外の関係者と連携し「組織横断で成果を出す」営業のニーズが高まる。
・「巻き込み型」キーワードを含む求人の2025年の募集年収中央値は、含まない求人比で100万円高い結果に。
…「巻き込み型」キーワードを含む求人では、専門知識や調整力なども求められる傾向があり、募集年収にも違いが見られる結果に。
・調査対象の全ての業界において、「巻き込み型」を含む求人の募集年収中央値は含まない求人を上回る一方、その差は12.5万円~100万円と業界によって幅が見られた。
…「巻き込み型」とあわせて求められるのは、技術・製造などの専門性や海外対応経験、戦略・企画提案力や課題解決力など、業界によって異なる傾向に。
<調査前提>
本調査の対象求人について近年、顧客ニーズの多様化や商材の複雑化が進む中で、営業職に求められる役割も変化しつつあります。これらの変化が実際の求人票にどのような影響をもたらしているのかについて、営業職の役割として「関係者との合意形成」「プロジェクト推進」などが求められる求人を対象に、その数や募集年収を調査、分析しました。
「巻き込み型営業」の定義については、「担当者が単独で提案から契約までを担う営業とは異なり、社内外の多様な関係者と合意形成を図りながら課題解決を進める営業スタイル」としています。単なるコミュニケーション力ではなく、複雑な利害関係を整理し、関係者を動かして成果につなげる力を指します(「巻き込み型営業」は、本調査における分析上の定義であり、一般的な職種分類ではありません)。
応募資格欄に、下記の5つの領域に関するキーワードを含む求人を、「巻き込み型営業」に関連する求人として集計しています【図1】。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/22215/1114/22215-1114-438469eca0a93a47e92021e18be546a8-3590x1998.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
※上記は巻き込み型キーワードの判定に用いたカテゴリごとの主なキーワードの一部です。実際の判定では、これら以外の類義語・関連用語も含めて総合的に判定しています。
主な調査結果
【全体/応募要件の変化】「巻き込み型」要件を含む営業求人に増加の兆し2022年と2025年の求人件数を比較したところ、「エンタープライズ関連」や「ステークホルダー関連」など、「巻き込み型営業」に関わる領域のキーワードを含む求人件数は5.8%増加しました。社内外の関係者を巻き込みながら案件を推進する力にも一定の関心が向けられていることがうかがえます。【図2】。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/22215/1114/22215-1114-74026d58126b9b9fdf07114b32bba608-2767x1745.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
【全体/2025年の募集年収中央値】「巻き込み型」キーワードありの求人では中央値が+100万円に
2025年の営業職求人における募集年収の中央値は575万円でした。「巻き込み型」キーワードの有無で見ると、キーワードを含む求人は650万円、含まない求人は550万円となり、その差は100万円でした【図3】。
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/22215/1114/22215-1114-243990845d0053652329dc6cec1e375a-2800x1832.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
「巻き込み型」キーワードを含む求人では、組織横断での案件推進に加え、専門知識や調整力などが求められる傾向があり、これらが募集年収の差にも表れている可能性があります。
※本調査はキーワードの有無と募集年収中央値の関係を示すものであり、巻き込み型営業力が年収差の直接的な要因であることを示すものではありません。
【業界別】全ての業界区分で「巻き込み型」キーワードあり求人の募集年収中央値が上回る
業界別に見ると、集計対象とした9区分すべてで、「巻き込み型」キーワードを含む求人の募集年収中央値が、含まない求人を上回りました。一方、差は12.5万円から100万円まで幅があり、業界によって違いが見られました。
最も差が大きかった「自動車・装置・機械製品営業」では100万円、次いで「半導体・電子部品・エレクトロニクス製品営業」「広告・メディア営業」「人材・求人広告営業」で75万円となりました。一方、「金融営業」では12.5万円の差でした。【図4】。
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/22215/1114/22215-1114-89ccacbbabd28f9ae4935c78af9f0d88-3496x1891.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
「巻き込み型」キーワードは営業職全般で求められる傾向はあるものの、業界ごとに重視される要件は異なります。業界ごとの傾向を踏まえ、募集年収の差異につながる理由として考えられるものは以下の通りです。
自動車・装置・機械製品営業、半導体・電子部品・エレクトロニクス製品営業、原料・素材・化学製品
「巻き込み型」キーワードあり求人では、技術・製造関連や英語・海外対応、調整・折衝に関する要件が比較的多く見られました。顧客と自社の技術・生産部門、海外拠点、仕入先などをつなぎ、各種提案や調整を担う役割が期待されていることが、募集年収差に表れた可能性があります。一方、半導体や素材・化学では、「巻き込み型」キーワードを含まない求人にも一定の専門性が求められるため、自動車・装置・機械製品営業ほど差が広がらなかったと考えられます。
広告・メディア営業、人材・求人広告営業、食品・日用品・消費財
「巻き込み型」キーワードあり求人では、提案・課題解決や戦略・企画に関する経験やスキルが求められる傾向があります。社内外の関係者と連携して、顧客の課題整理から戦略立案、企画設計、実行まで支援する役割が求められることが募集年収差に表れた可能性があります。
建設・土木・不動産・住宅
法人営業では設計・施工などの専門的な知識や、提案・課題解決力、組織連携力が求められます。一方、不動産や住宅の個人営業では依然として個人完結型の営業スタイルが主流であり、巻き込み力への期待が高まりつつある法人営業とは求められる力が異なるため、年収中央値の差があまり見られなかったと考えられます。
doda編集長解説
営業職の求人では、顧客への提案力に加えて、社内外の関係者を巻き込みながら案件を前に進める力にも一定の関心が向けられ始めています。
求人票の変化の背景には、企業が提供する価値が「モノを売る」ことから、顧客の課題解決に向けた提案や導入後の運用支援まで含むものへと拡大していることがあげられます。提案が複雑になるほど、顧客側でも複数の部門や関係者が意思決定に関わるため、案件の検討期間は長期化する傾向があります。そのため営業には、関係者間の調整を行いながら、案件を着実に前へ進める役割が期待されています。
さらに、AIの普及も背景の一つとして考えられます。情報整理や資料作成といった業務の効率化が進む一方、顧客の課題を整理し、社内外の関係者と連携しながら案件を進める力は、人ならではの役割として採用要件にも表れ始めています。今後、この傾向がどのように広がっていくのか注目されます。
今回の求人データからは、企業が営業担当者に対し、製品やサービスを説明する力だけでなく、顧客の課題を整理し、社内外の関係者と連携しながら案件を進める力を重視し始めていることがうかがえます。営業職として今後のキャリアを考える際には、個人の売り上げ実績だけでなく、関係者との合意形成、部門横断でのプロジェクト推進、顧客課題に応じた提案設計といった経験を具体的に整理し、自身の強みとして言語化しておくことが重要です。顧客や社内外の関係者を巻き込みながら成果につなげる力は、営業職の専門性を示す重要な要素の一つとして、今後さらに注目される可能性があります。
解説者プロフィール doda編集長 桜井 貴史(さくらい・たかふみ)新卒で大手人材会社に入社し、2016年にパーソルキャリアへ中途入社。25年以上にわたり、一貫して学生のキャリア教育や就職・転職支援、企業の採用支援事業に従事。新卒オファーサービス「dodaキャンパス」の事業立ち上げを牽引し、初代編集長を務める。その後、大学生向けサービスや中途採用領域の法人向けプロダクトの責任者を歴任し、2024年にdoda編集長へ就任。Z世代の就職・転職動向や、社会保険労務士有資格者として雇用問題・労働市場に精通。また事業開発者として同社の事業開発部門の統括や、AIを活用したプロダクト開発にも携わる。
[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/22215/1114/22215-1114-adfafa534c614075c2c376c0f2c4f44b-314x347.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
調査概要
【調査対象】dodaに掲載された営業職求人(応募資格欄 および 募集年収レンジ)
【対象求人】
・職種:営業職(全業種)
・勤務地:東京勤務
・対象期間:2022年・2025年の1月~12月の期間で掲載された求人
【分析方法】応募資格欄のテキストを対象に、5つのカテゴリごとに定義したキーワードを部分一致で判定。5カテゴリのうち、いずれか1つ以上に該当した求人を「巻き込み型KWあり」としています。
【増減率】比較元の年から比較先の年への求人件数の増減割合(例:2022→2025年増減率 = 2025年求人件数 ÷ 2022年求人件数 − 1)×100 ※小数点第2位を四捨五入しています
【募集年収レンジの中央値】
・年収の定義:求人票に記載された募集年収レンジ(下限・上限)の中間値から算出した中央値。※dodaサービス登録者の決定年収ではありません。
・「1,000万円以上」求人の処理:上限が「1,000万円以上」と記載された求人は、年収中間値が算出できないため、年収中央値の集計対象から除外しています。
・中央値の算出:5つのカテゴリをもとに、「巻き込み型KW」のフラグあり求人/フラグなし求人それぞれの年収中間値の中央値を算出。差分 = フラグあり中央値 − フラグなし中央値
・業界区分:dodaの営業職マスタにおける「職種中分類」をもとに、営業職求人を便宜的に業界別に分類・集計しています。企業自体の業種分類とは異なる場合があります。
・年収データの位置づけ:本データの年収は求人票の募集年収レンジに基づく中央値であり、実際の決定年収・支給額とは異なります。
■出典の明記について
本データを引用・転載する際は、以下の情報を必ず記載してください。Webメディアで掲載する際は、「doda」にはdodaトップページ、記事タイトルには記事URLへのリンクを設定してください。
記載例)
出典:転職サービス「doda」 −「営業職求人に見る、「個人完結」から「巻き込み型」への変化の兆し」
※「doda」= https://doda.jp/
※「営業職求人に見る、「個人完結」から「巻き込み型」への変化の兆し」= https://doda.jp/guide/saiyo/018.html
■転職サービス「doda」について< https://doda.jp >
「doda」は、「はたらく今日が、いい日に。」をスローガンに、転職サイトや転職エージェント、doda転職フェアなど、各種コンテンツで転職希望者と求人企業の最適なマッチングを提供しています。
■パーソルキャリア株式会社について< https://www.persol-career.co.jp/ >
パーソルキャリア株式会社は、-「人々に『はたらく』を自分のものにする力を」-をミッションに掲げ、転職サービス「doda」、プロフェッショナル転職サービス「doda X」、プロフェッショナル人材の総合活用支援サービス「HiPro」などを通じて、個人のキャリア形成と企業の人材活用を支援しています。私たちは、個人と企業の継続的な意思決定を支えるパートナーとして、個人には納得できるキャリア選択を、企業には最適な人材獲得・活用を支援し、それぞれの成長に貢献していきます。
当社のミッションについて:https://www.persol-career.co.jp/mission_value/detail/
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