イスラエル、イランの化学兵器使用検討を米に警告―米政府内には懐疑論も

2026年11月4日 12:22

印刷

記事提供元:International Business Times

イスラエル当局者が米国側に対し、イランが化学兵器の使用を検討していることを示す情報を伝えたと、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が3日報じた。(Photo by Cole Keister on Unsplash)

イスラエル当局者が米国側に対し、イランが化学兵器の使用を検討していることを示す情報を伝えたと、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が3日報じた。(Photo by Cole Keister on Unsplash)[写真拡大]

 イスラエル当局者が米国側に対し、本格的な戦闘が再開された場合、イランが化学兵器の使用を検討していることを示す情報を伝えたと、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が3日報じた。ただ、米政府内にはこの情報に懐疑的な見方もある。

 NYTによると、警告に危機感を示さなかった当局者の一部は、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相による戦争再開に向けた圧力の一環とみている。一方、イランが戦争再開時には米国の権益への攻撃を拡大すると繰り返し威嚇していることから、情報を深刻に受け止めるべきだとの声もある。ドナルド・トランプ大統領は、まだ決定を下していないとしている。

 NYTはまた、イスラエルが情報の一部を湾岸諸国とも共有したと伝えた。湾岸諸国の一部も懐疑的な反応を示したという。イランは化学兵器の保有を公に否定している。

■米・イラン交渉は難航

 米国とイランの交渉は3日、行き詰まりの様相を見せた。イラン最高安全保障委員会のモフセン・レザイ事務局長が、戦闘停止に向けた提案に対する米国の最新の回答について「説得力がない」と述べた。

 レザイ氏はX(旧ツイッター)への投稿で、「米国はイランの7項目の条件に完全かつ明確に応え、それを実行しなければならない。そうして初めてホルムズ海峡は再開される」と主張した。

 これに先立ち、イラン政府高官もロイター通信に対し、米国との合意にはなお至っていないとの認識を示していた。匿名を条件に取材に応じた同高官は、「仲介者がイランと米国の隔たりを縮めようと懸命に取り組んでいる」と語る一方、「米国がホルムズ海峡の再開を望むなら、イランの条件が満たされなければならない」と強調した。

 同高官はさらに、核協議はイランの条件が満たされた後でなければ始まらないとし、米国の現在の要求は「過剰」だとして受け入れない考えを示した。

■米側は合意に前向き

 こうした発言は、J・D・バンス副大統領の見方とは対照的だ。バンス氏は2日、CNNに対し「大統領も私も、交渉による解決に至る可能性について非常に手応えを感じている」と述べた。

 トランプ大統領も2日、合意への期待から原油価格が下落していると指摘し、自身のSNSに「イランはできるだけ早い決着を望んでいる。実現する可能性がある」と投稿した。

 トランプ氏は同日、これに先立って米ニュースサイトのアクシオスに対し、イランへの本格的な攻撃を再開するかどうかの判断を「急いでいない」と表明。「いずれにせよ、われわれは何らかの行動を取るが、急ぐ必要はない。われわれはイランを財政的に締め上げた。彼らには金もガソリンもなく、国民はうんざりしている」と語った。

※この記事はInternational Business Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

関連キーワード