【国立映画アーカイブ】展覧会「再訪 日本の映画ポスター芸術」開催のお知らせ
配信日時: 2026-03-06 18:00:00
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展覧会チラシ
映画作品の宣伝メディアとして、劇場や街角に貼られてきた映画ポスター―日本の場合、そのほとんどは製作・配給会社のコントロールのもとで匿名的に作られてきました。しかし歴史の糸をたどれば、その枠に収まらず、自立したグラフィック作品としての価値を主張するポスターを見つけることができます。
とりわけ1960年代以降はさまざまな才能が映画界と交差しました。映画・美術・文学・演劇などのジャンルが絡まり合う中で粟津潔・横尾忠則・和田誠・石岡瑛子といった新世代のデザイナーが登場し、また日本アート・シアター・ギルド(ATG)の発足が業界内外のデザイナーを刺激したことで、映画芸術の革新の動きに並走する形で旧来のポスターのスタイルを変容させます。
この展覧会は、2012年に当館が主催した「日本の映画ポスター芸術」展を基に、それ以降の新たな収蔵品を加えて開催するもので、主に1960年代から1980年代に制作された90点以上のポスターを通じて映画とグラフィズムとの結節点を探ります。映画の情感を見事にすくい取ったものもあれば、意外性に驚かされる一枚も見つかるでしょう。スクリーンの外側に花開いた映画芸術のもう一つの“顔”をお楽しみください。
映画ポスターもグラフィックアートである
新作映画の通俗的な宣伝媒体という従来の「映画ポスター」観を塗り替え、匿名ではないアートワークとしての映画ポスターを探求した「日本の映画ポスター芸術」展から14年。日本のグラフィックデザインが革新の時を迎えた1960年代以降に重点を置き、粟津潔・横尾忠則・和田誠作品などその後の新収蔵品を加え、パワーアップして復活します。
展覧会の構成
第1章 《描く》映画ポスター―戦後期娯楽産業として戦後復興を遂げた映画界がまず求めたのは、スターシステムに基づく「分かりやすい」ポスターでした。しかしその中でも、野口久光・土方重巳など映画の美質を深く理解し、絵画のスタイルで捉えようとした一群のアーティストがいました。
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野口久光『禁じられた遊び』(1953年/フランス/ルネ・クレマン監督)国立映画アーカイブ所蔵
第2章 新世代のデザイナーたち―1960年代
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和田誠「草月シネマテーク『怪奇と幻想』」(1967年) 国立映画アーカイブ所蔵
1960年前後に活動を始めた粟津潔・横尾忠則・和田誠ら新世代のグラフィックデザイナーは映画への強い関心を抱きました。映画業界の壁は厚かったものの、彼らはむしろ業界のデザイン的慣習に縛られない自由な発想と技法でアート・フィルムとの関わりを模索し始めます。
第3章 ATG(日本アート・シアター・ギルド)の衝撃
1962年、外国のアート・フィルムの配給に特化した日本アート・シアター・ギルド(ATG)が活動を始め、匿名だった業界内デザイナーも従来の規範に囚われない表現をポスターに持ち込みました。ATGが1967年に低予算の日本映画製作に進出するとその自在な表現はさらに加速していきます。
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檜垣紀六『ジャンヌ・ダルク裁判』(1969年/フランス/ロベール・ブレッソン監督) 国立映画アーカイブ所蔵
第4章 映画に挑んだデザイナー/アーティスト
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林静一『曼陀羅』(1971年/日本/実相寺昭雄監督) 国立映画アーカイブ所蔵
映画のアートワークの新しい流れはATGの外側にも拡がっていきました。1970年代以降、時代の風景を形作った多くのデザイナー、イラストレーター、漫画家などが映画ポスターの制作にも招かれ、映画と緊密に伴走しました。
トークイベント
ゲストを招いたギャラリートークや当館研究員による展示品解説を開催いたします。※各イベントの詳細は、後日ホームページ等でお知らせいたします。
展示品解説―フィルムからポスターを読む
開催日:2026年5月23日(土)、7月18日(土)
講師:岡田秀則(当館主任研究員)
場所:展示室内(7階)
絵画による映画ポスターの時代―野口久光・土方重巳
開催日:2026年6月6日(土)
講師:根本隆一郎(NPO法人古き良き文化を継承する会代表)
場所:展示室ロビー(7階)
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横尾忠則『新宿泥棒日記』(1968年/日本/大島渚監督) 国立映画アーカイブ所蔵
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粟津潔『リトアニアへの旅の追憶』(1973年/アメリカ/ジョナス・メカス監督) 国立映画アーカイブ所蔵
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小笠原正勝『恋の浮島』(1983年/ポルトガル・日本/パウロ・ローシャ監督) 国立映画アーカイブ所蔵
開催概要
企画名:再訪 日本の映画ポスター芸術(英題 / The Art of Film Posters in Japan: Revisited)
主催:国立映画アーカイブ
会期:2026年4月7日[火]- 7月26日[日]
休室日:月曜日、5月12日[火]- 17日[日]、5月26日[火]- 31日[日]
開室時間:午前11時-午後6時30分(入室は午後6時まで)
*4/24、6/26の金曜日は開室時間を午後8時まで延長いたします。(入室は午後7時30分まで)
会場:国立映画アーカイブ 展示室(7階)
アクセス
:東京メトロ銀座線京橋駅下車、出口1から昭和通り方向へ徒歩1分
都営地下鉄浅草線宝町駅下車、出口A4から中央通り方向へ徒歩1分
東京メトロ有楽町線銀座一丁目駅下車、出口7より徒歩5分
JR東京駅下車、八重洲南口より徒歩10分
料金
:一般250円(200円)/大学生130円(60円)/65歳以上、高校生以下及び18歳未満、障害者手帳をお持ちの方(付添者は原則1名まで)、国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズは無料
*料金は常設の「日本映画の歴史」の入場料を含みます。
*( )内は20名以上の団体料金です。
*学生、65歳以上、障害者手帳をお持ちの方、キャンパスメンバーズの方は入室の際、証明できるものをご提示ください。
*国立映画アーカイブが主催する上映会の観覧券(オンラインチケット「購入確認メール」またはQRコードのプリントアウト)をご提示いただくと、1回に限り団体料金が適用されます。
お問合せ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
HP:https://www.nfaj.go.jp/exhibition/posterjapan2026/
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