「アニコム ビッグデータ MA-T 臨床科学共同研究講座」を設置します
配信日時: 2025-11-11 14:04:39
―イヌの口腔ケア・歯周病・がん等を分析し、ヒト医療への展開を目指す―
国立大学法人大阪大学(大阪府吹田市、総長 熊ノ郷 淳、以下 大阪大学)とアニコム損害保険株式会社(東京都新宿区、代表取締役 野田 真吾、以下 アニコム損保)は、大阪大学大学院歯学研究科に「アニコム ビッグデータ MA-T臨床科学共同研究講座」(以下 本研究講座)を2026年4月に開設いたします。本研究講座では、アニコムグループが保有するイヌの健康情報(ビッグデータ)を活用し、疾患予防に関する基礎的・臨床的・医療経済的な研究を行うとともに、動物医療で得た知見をヒト医療の発展に活かすことを目指します。
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/28421/233/28421-233-8181224bdb7a26dcd40060e352370392-660x440.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
■本研究講座の研究目的、研究課題および役割分担
(1)研究目的
本研究講座では、アニコム損保がこれまで蓄積してきた知見に基づき、動物に対する口腔ケアを通じて、がんを含む各種疾患予防の効果を基礎的・臨床的・医療経済的に検証する研究を行います。さらに、動物医療で得られた知見を活用して、ヒトの医療・介護現場に応用し、口腔ケアが疾患予防に及ぼす効果を検討します。動物医療への貢献に留まることなく、ヒトの医療へと発展させることを目的としています。
(2)研究課題
慢性炎症である歯周病は多くの疾患に影響を与えることが報告されていますが、歯周病とがんを含む疾患の発症に対する関係性やメカニズムは未だ解明されてはいません。アニコム損保のペット保険契約に基づく保険・医療データや腸内細菌叢検査結果の分析を通じて、歯周病が口腔内のみならず全身の健康状態に関与し、免疫の要である腸内細菌叢の多様性を低下させている可能性が明らかとなってきています。あわせて、がん等の疾患発症との関連性を示唆するデータも得られています。イヌは0歳から歯周病の罹患が認められ 、ヒトと比較して各種疾患の発症までの期間が短く、食事等の生活環境の変化が少ないなど、各疾患の自然発症モデルとしての解析が有用と考えられています。歯周病とがんを含む疾患の罹患率、疾患発症のメカニズムを解明することを通じて、動物のみならずヒトの疾患予防への展開の可能性を検討してまいります。
(3)役割分担
・大阪大学:集積された健康情報を基に、歯周病が全身健康に影響をおよぼす関係性およびメカニズムの基礎的・臨床的・医療経済的な検証
・アニコム損保:イヌの口腔ケアの実施、健康情報の収集・解析、保険契約に基づく保険・医療情報の提供
■本研究講座の概要
・名称:アニコム ビッグデータ MA-T 臨床科学共同研究講座
・設置部局:大阪大学大学院歯学研究科
・設置期間:2026年4月1日~2029年3月31日
・設置場所:大学院歯学研究科F棟4階オープンラボ4-4
・大阪大学研究代表者:大学院歯学研究科 教授 阪井 丘芳
・企業等研究代表者:アニコム ホールディングス株式会社 執行役員 田村 勝利
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