【慶應義塾】認知症のリスクとなり得る聴力レベルを解明
配信日時: 2025-03-07 11:08:46
-どのくらいの聴力から認知症予防として補聴器を始めた方が良いか-
慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科学教室の西山崇経専任講師、大石直樹准教授らの研究グループは、55歳以降の補聴器の装用経験がない難聴者のグループにおいて、聴力閾値と認知機能検査結果は負の相関関係を示し、4つの音の高さの聴力閾値の平均値が38.75 dB HLを超えた場合に、認知症のリスクになり得ることを発見しました。また同時に、3年以上の長期に渡って補聴器を装用している難聴者のグループでは、聴力と認知機能検査における相関関係は消失しており、認知症のリスクになり得る聴力閾値も認めず、補聴器を使うことによって難聴という認知症のリスクが緩和されていることが示唆される結果でした。
認知症は超高齢社会を迎えた本邦において、経済・社会的に大きな問題となっており、難聴が中年期における認知症の予防可能な最大のリスク因子であると報告されてから注目を集めています。難聴の主な原因は加齢であるため、現状では補聴器が治療の中心ですが、どの程度の難聴になったら認知症予防として補聴器をすべきなのか、ということは今まで分かっておらず、知らぬ間に認知症のリスクを抱えながら生活してしまう可能性がありました。本研究成果によって、認知症のリスクとなり得る聴力が明らかになったことで、認知症予防に貢献できる新たな指標の一つになると考えています。
本研究成果は、2025年2月24日(米国時間)にNatureのパートナー誌であるNPJ Aging誌に掲載されました。
▼全文は本学のプレスリリースをご参照ください。
https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/files/2025/3/7/250307-2.pdf
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