米国NuScale社小型モジュール原子炉（SMR）ルーマニア向けプロジェクト用に鋼製モジュールモックアップ製作を受注

[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/89117/224/89117-224-8e7d14679f61acd3ffe65f051528423a-651x245.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


　IHIはこのたび，ルーマニア南部ドイチェスティ（Doicesti）の石炭火力発電所跡地で計画されている，米国NuScale社の技術を採用した小型モジュール原子炉（SMR） 建設プロジェクトのFEED Phase 2※１検討（以下，「本プロジェクト」）において，韓国のSamsung C&Tより，原子炉建屋の壁となる鋼製モジュールのモックアップ製作（以下，「本案件」）を受注しました。

　本プロジェクトは，建設プロジェクト会社であるRoPower社※２が，米国大手EPC企業のFluor社，米国大手設計会社のSargent & Lundy社，Samsung C&TおよびSMR開発を手掛けるNuScale社と共同で推進しています。

　海外向け加圧水型（PWR）原子力プラントに鋼製モジュールを供給した実績がある当社が，モックアップ製作により鋼製モジュール製作工程を検証することで，建設工事を担うSamsung C&Tの工期短縮に寄与できると期待されています。モックアップ製作は，IHI横浜工場（神奈川県横浜市磯子区）で行い，2025年4月までに完了する予定です。

　IHIは，2021年度には，米国NuScale社に出資を決定し，SMRの実現に向けた技術開発にも取り組んでいます。長年培ってきた原子炉の主要容器類の製作経験と技術力を活かし，今後もSMRをはじめとする原子力発電プラント事業を通じて，カーボンニュートラルな社会の実現に貢献してまいります。


※1　FEED(Front-end Engineering and Design)とは，概略設計(Feasibility Study)の後に行われる基本設計業務であり，EPC（Engineering ・Procurement・Construction） の前段階である。主に正確な投資費用の評価，プロジェクト執行計画案の開発，主要サプライヤー選定のための準備が含まれる。今回のFeed Phase 2では，実際にモックアップを製作することなどにより，Phase1で検討されたコストを精査し，建設日程や投資安全性の評価が行われる。
　　
※2　ルーマニアの国営原子力発電会社であるNuclearelectrica社（SNN）が同国内でニュースケール社製SMR「ニュースケール・パワー・モジュール（NPM）」を建設するため，同国の民間エネルギー企業のNova Power & Gas S.R.Lと合弁で2022年に設立したプロジェクト企業。


【本件に関するプレスリリース】
2021年5月27日　米国ニュースケール社への出資により，小型モジュール原子炉（SMR）事業に参画
https://www.ihi.co.jp/all_news/2021/resources_energy_environment/1197416_3345.html



PR TIMESプレスリリース詳細へ