全身疾患につながる歯周病原細菌も90分で検知
配信日時: 2024-05-14 14:00:00
核酸の分離・増幅技術で特許、集団検診への活用も期待
広島国際大学(学長:清水壽一郎)健康科学部医療栄養学科の長嶺憲太郎教授と岐阜医療科学大学(学長:山岡一清)保健科学部臨床検査学科の中山章文教授、元奈良県立医科大学博士研究員の古川彰氏の共同研究チームは、細胞の遺伝情報を担う核酸の分離・増幅反応を同時かつ短時間に行える技術を開発し、特許を取得しました。全身疾患につながる歯周病原細菌の検査法にも応用でき、集団検診への活用も期待できます。
本件のポイント
●細胞の遺伝情報を担う核酸の分離・増幅反応を同時に行える技術で特許を取得
●従来4、5日を要した細菌の検出が60~90分程度に短縮
●従来の検査法より簡便・安価、時間短縮もできるため、集団検診への活用も期待
[画像: https://prtimes.jp/i/140284/14/resize/d140284-14-1e00b83f9f3ccd2597f9-0.png ]
従来、口腔内細菌を検出するには、唾液から採取した細胞を数日間掛けて培養する方法を取ってきました。細胞を溶解した後、フェノール・クロロホルム処理によりたんぱく質を除去し、エタノール添加により核酸を沈殿させます。唾液の採取から結果が出るまで4、5日を要しました。
長嶺教授らは、唾液に核酸選択吸着剤(ハイドロキシアパタイト誘導体)を混ぜることで核酸と核酸選択吸着剤の複合体を形成させ、その沈殿物をLAMP反応液(核酸増幅反応液)に加えることで核酸の解離と増幅反応を同時に行い、口腔内細菌を60~90分程度で検出できるようにしました。
虫歯や歯周病の原因となる細菌の中には、血液中に入ると全身疾患につながるものもあります。ミュータンス菌の中でもcnm遺伝子を持っている細菌は認知症、ジンジバリス菌のタイプIV型を持つ細菌は生活習慣病の発症リスクがそれぞれ高まるとされています。本検査は極めて簡便かつ安価に実施できることから、病院や歯科医院、集団検診などでの導入に向き、早期の歯科治療を促すことで全身疾患の予防や健康増進につなげられると期待できます。
特許の概要
1.特許番号: 特許第7446576号
2.発明の名称:核酸の分離方法及び増幅方法
3.登録日:2024年3月1日
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