「地中に森をつくる」 軟弱地盤対策工法が始動 丸太活用で炭素を固定
配信日時: 2023-09-08 11:24:09
住友林業株式会社(社長:光吉敏郎 本社:東京都千代田区)は8月、丸太を活用した軟弱地盤対策工法の第一号物件を着工しました。本工法は軟弱地盤に丸太を圧入し地盤と丸太の双方で構造物を支えます。木は光合成で大気中の CO2を吸収し、炭素として留め置き、伐採し丸太になっても炭素を固定し続けます。本工法は木の炭素固定機能に注目した「地中に森をつくる」工法です。飛島建設株式会社(社長:乘京正弘 本社:東京都港区港南)、ミサワホーム株式会社(社長:作尾徹也 本社:東京都新宿区)と3社で共同開発し2020年1月に一般財団法人日本建築センターより評定を取得※1しています。第一号物件を皮切りに環境配慮型の地盤対策工法として戸建て住宅や集合住宅、非住宅建築物へ幅広く展開していきます。
※1 2020年2月20日 リリース 「飛島建設(株)・住友林業(株)・ミサワホーム(株)の3社で共同開発」
https://sfc.jp/information/news/pdf/2020-02-20-02.pdf
■第一号物件について
東京都内で着工した第一号物件の建築地は地下水位が高く、砂質土がゆるく堆積していました。液状化対策として本工法を採用し、約160本の国産カラマツを使用しています。林野庁のガイドライン※2をもとに試算した炭素固定量は約7t(CO2ベース)で、これは40年生のスギ23本分の炭素固定量に相当します。
※2 林野庁 「建築物に利用した木材に係る炭素貯蔵量の表示に関するガイドライン」
https://www.rinya.maff.go.jp/j/mokusan/mieruka.html
■軟弱地盤対策工法の概要
本工法は軟弱地盤に丸太を圧入し地盤と丸太の双方で構造物を支える工法です(LP-SoC工法)。丸太は頭部を地下水位より深く設置し、腐朽や蟻害による生物劣化を防ぎます。圧入した丸太頭部を特殊な粘土で覆い地下水位の増減による影響を回避し、丸太頭部から基礎までを充填材(砕石)で締固め埋戻します。
[画像1: https://prtimes.jp/i/52275/35/resize/d52275-35-17cb70908f1903d93106-0.png ]
図-1 工法の概要
[画像2: https://prtimes.jp/i/52275/35/resize/d52275-35-5e50b1890c7424100d7e-1.png ]
写真-1 丸太を圧入する様子
■工法の特長
1) 脱炭素社会に向けて
・丸太に固定された炭素は地中へ半永久的に貯蔵されるので脱炭素社会の実現に貢献します。
・ソフトウェアOne Click LCA※3を用いて試算した結果※4、鋼材やセメント系固化材を用いた地盤補強工法と比べ約9割の 建てるときのCO2排出量(エンボディドカーボン※5)を削減しています。
※3 2022年8月8日 リリース 脱炭素設計のスタンダード化に向け「One Click LCA」日本語版発売
https://sfc.jp/information/news/pdf/2022-08-08.pdf
※4 3つのモデルプランの平均値を算出 (延床面積約30坪の平屋、約40坪の2階建て、約45坪の3階建て)
※5 原材料調達から加工、輸送、建設、解体時のCO2排出量
2) 木材利用の拡大
・丸太を使用するので木材需要の創出に貢献します。
3) 設計面
・もとの地盤のかたさに応じた合理的な設計が可能です。
・丸太の本数を増やして密に配置すると液状化対策にもつながります(LP-LiC工法、第一号物件で採用)。
[画像3: https://prtimes.jp/i/52275/35/resize/d52275-35-255bd72994045dc7d032-2.png ]
図-2 液状化対策の概要
・価格は他の地盤補強工法と同等です。
・建築物の高さ、階高、階数や構造に関係なく、接地圧50kN/m2以下かつ延べ面積3,000m2以下の戸建て住宅や
集合 住宅のほか、非住宅の建築物などにも採用できます。
4) 施工面
・低振動・低騒音かつ建設残土が発生しにくい。
・セメント系固化材を使用した工法などと比較して現場での飛散がありません。
・丸太直径は160mm程度と小さく、圧入時の横への力を抑えるので周辺地盤の変位が生じにくい。
・養生期間が不要なので丸太打設後すぐに次工程に入れます。
■今後の見通し
戸建て住宅や集合住宅に加え、事務所、幼稚園、高齢者施設、集会所、店舗、工場、倉庫などの非住宅物件への適用も想定しています。戸建て住宅の採用棟数の目標は年間200棟程度を目指しています。
住友林業グループは森林経営から木材建材の製造・流通、戸建て住宅・中大規模木造建築の請負や不動産開発、木質バイオマス発電まで「木」を軸とした事業をグローバルに展開しています。2030年までの長期ビジョン「Mission TREEING 2030」では住友林業のバリューチェーン「ウッドサイクル」を回すことで、森林のCO2吸収量を増やし、木造建築の普及で炭素を長期にわたり固定し、自社のみならず社会全体の脱炭素に貢献することを目指しています。今後もZEH、ZEB、LCCM住宅、ネットゼロカーボンビルを推進し、建てるときと暮らすときの両面でのCO2排出量削減で脱炭素化を加速させます。
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