新興市場見通し:不正アクセス対策関連銘柄は上値試すも相場全体ではリスク選好後退か

2026年10月17日 14:21

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記事提供元:フィスコ

*14:21JST 新興市場見通し:不正アクセス対策関連銘柄は上値試すも相場全体ではリスク選好後退か
■不正アクセス対策関連に買い集まるも、相場全体はリスク回避姿勢強まる

今週の新興市場は下落。日経平均は米国のデータセンター関連企業の信用不安を発端とする世界的な生成AI関連株売りに巻き込まれ、先週末比5.37%安と5週ぶりに下落した。日経平均に連れ安を強いられる形でグロース市場指数は同3.25%安、グロース250指数は同3.40%安、時価総額最上位グループの銘柄を算出対象とするグロース市場コア指数は同2.84%安といずれも2週ぶりに下落した。

時価総額上位銘柄では、グローバルセキュリティエキスパート<4417>が先週末比11.65%高と、時価総額1000億円以上のグロース市場銘柄で唯一の2桁上昇。企業・団体などの情報流出が相次ぎ、不正アクセス対策関連株として買われて年初来高値を更新した。ITコンサルティングのノースサンド<446A>も同6.65%高。一方、GO<581A>は同13.22%安。15日に、上場後初となる27年5月期第1四半期(6-8月期)決算を発表。営業利益が30.42億円と通期計画の23.4%にとどまったことが弱材料となった。

時価総額上位以外の銘柄でも、不正アクセス対策関連銘柄が買い進まれ、サイバートラスト<4498>が同51.10%高、ELEMENTS<5246>が同40.0%高と、本人確認システムを手掛ける両銘柄がグロース市場の週間値上がり率1、2位を占めた。一方、ネイス<589A>は、15日に開示した27年8月期の営業利益予想が前期比25.7%減にとどまったことが嫌気されて同25.33%安と急落し、今年6月の上場以来の最安値に沈んだ。

今週のIPOは1件。15日に、ルクレ<648A>がグロース市場に上場し、初値は公開価格を37.2%上回った。9月25日のレイヤード<634A>上場以降、IPOの空白期間に入っていたため、初物人気が集中する形となった。

■生成AI関連株の不安定な値動きに警戒、IPO銘柄の人気持続に注目

来週の新興市場は下落が予想される。夜間取引の日経225先物は17日早朝、日中終値比1890円安の63630円と急落して取引を終えており、来週もプライム市場は生成AI関連の大型株を中心に不安定な相場が予想される。このため、相場全体としては、投資家のリスク選好は後退し、積極的な買いは手控えられそうだ。

イエメンの親イラン武装組織フーシ派がサウジアラビアへの攻撃を繰り返しており、北半球の冬場に向けた原油供給不安も株価にはマイナス材料として作用しよう。信用取引を駆使した短期トレーダーに好まれるパワーエックス<485A>やTerra Drone<278A>の人気離散が警戒される一方、今週にぎわったサイバートラスト、ELEMENTS、FFRIセキュリティ<3692>など不正アクセス対策関連銘柄は、上値を試す展開が期待できよう。

今週末大引け後に情報開示のあった銘柄では、東証グロース市場からスタンダード市場への市場区分変更が承認されたホットリンク<3680>、9月の全社売上高が前年同月比19.4%増と好調だった犬猫生活<556A>などが注目される。

来週はIPOの予定はない。次回IPOとなるトグルホールディングス<652A>(30日グロース市場上場予定)の申し込みは、21日に締め切られる。15日に上場したルクレが、日経平均の5%近い急落を横目に公開価格比37.2%高と好発進しており、全体相場の動向によらず順調に買い注文を集めそうだ。

今週の東証による上場承認は1件。経理AIエージェント「TOKIUM」を提供するTOKIUM<664A>が11月25日、グロース市場に上場予定となっている。《FA》