米コインベースCEO、米暗号資産規制の進展に自信―SEC・CFTCの規則策定も視野

2026年9月11日 09:36

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記事提供元:International Business Times

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 米暗号資産交換業大手コインベース・グローバルのブライアン・アームストロング最高経営責任者(CEO)は、米上院が「デジタル資産市場明確化法案(CLARITY法案)」の審議を進められない場合でも、米証券取引委員会(SEC)と米商品先物取引委員会(CFTC)による規則策定を通じ、暗号資産業界を巡る連邦規制が明確になるとの見通しを示した。

 上院は9月15日、同法案の審議を進めるための手続き採決を実施する予定である。採決では議事妨害を打ち切って審議を進めるため、原則として60票の賛成が必要となる。

 アームストロングCEOは米CNBCの番組「スクワーク・ボックス・アジア」で、法案は賛成票を得られる段階にあり、自身が話した上院議員も支持していると述べた。

 そのうえで、「率直に言えば、可決されなくても良い結果になる。SECとCFTCは規則を公表する用意があるとしており、15日か、その1、2日後には、いずれにせよ規制の明確化が得られる」と語った。

 CLARITY法案は、デジタル資産市場に対する連邦レベルの規制枠組みを整備し、SECとCFTCの監督権限を明確にすることを目的としている。米下院は2025年7月17日、賛成294、反対134で法案を可決した。上院銀行委員会も2026年5月14日、賛成15、反対9で修正案を可決し、本会議に送った。

 共和党のシンシア・ルミス上院議員は7月22日、上院銀行委員会と農業委員会の作業を統合した法案の更新版を公表した。改訂案はデジタル資産市場を対象とする規則と、連邦政府による監督体制の確立を目指している。

 ただ、本会議で法案審議を進めるために必要な60票を確保できるかは不透明である。民主党のルーベン・ガジェゴ上院議員は、60票を得るには倫理規定での合意に加え、ステーブルコインの利回りや不正金融対策など、残る問題を解決する必要があるとの認識を示している。

 アームストロングCEOは、倫理規定を巡る交渉は続いているものの、「解決に非常に近づいているように見える」と述べた。

 同CEOは法案成立について、機関投資家の参入や米国内でのトークン化株式などの商品提供を後押しする「規制上のチェック項目」になると指摘し、「大きな節目になる」と語った。

 規制当局はすでに、現行法をデジタル資産にどう適用するかを明確にする取り組みを進めている。SECは3月17日、特定の暗号資産と暗号資産関連取引に対する連邦証券法の適用について解釈指針を公表した。CFTCもこれに加わり、同指針と整合する形で商品取引所法を運用するための指針を示した。

 解釈指針は、デジタル商品、デジタル収集品、デジタルツール、ステーブルコイン、デジタル証券を分類した。エアドロップやプロトコル・マイニング、プロトコル・ステーキングなどへの証券法の適用も明確にしたほか、それ自体は証券ではない暗号資産が投資契約の対象となる場合や、その対象から外れる場合についても説明している。

 SECは8月18日、暗号資産に関する一定の投資契約を対象とした新規則「レギュレーション・クリプト・アセッツ」を提案した。

 提案には、4年間で最大500万ドル(約7億7200万円)の募集を認める登録免除と、12カ月ごとに最大7500万ドル(約115億円)の募集を認める登録免除が盛り込まれた。一定の条件を満たした暗号資産を「投資契約」の定義から外す条件付きセーフハーバーも設ける。

 SECのポール・アトキンス委員長は提案時、将来にわたって安定した規制を確立するには議会による立法が引き続き不可欠だと説明し、CLARITY法案の成立を支援する方針を示した。

 コインベースは同法案を積極的に支持する一方、暗号資産の現物取引を中心とする事業構造からの多角化も進めている。アームストロングCEOによると、取引収入は同社の売上高のおよそ半分を占め、取引以外ではステーブルコインや機関投資家向けカストディーなどを展開している。

 同社は「エブリシング・エクスチェンジ」戦略の一環として、伝統的な金融商品の取り扱いを拡大している。3月には米国外の適格顧客を対象に、米国株を参照する無期限先物を導入した。その後も国際市場でデリバティブや株式関連商品の拡充を続けている。

 8月には英国の適格顧客を対象に、約4000銘柄の米国株を週5日、24時間取引できるサービスを始めた。暗号資産や法定通貨と同じアプリで米国株を売買・管理でき、対象顧客には順次提供している。

 事業拡大の一方、暗号資産の現物取引の低迷は業績を圧迫している。コインベースの2026年第2四半期の売上高は12億2000万ドル(約1931億円)、純損失は3億5950万ドル(約555億円)だった。暗号資産取引高に占める同社の市場シェアは10.3%と過去最高を記録し、前四半期の9.1%から上昇した。

 アームストロングCEOは、米国の規制環境が厳しかった時期にも海外事業を拡大し、シンガポールやアラブ首長国連邦(UAE)で事業基盤を構築してきたと説明した。

 同CEOは「機会が開かれたときに成長を目指し、敵対的な環境を感じる分野では時機を待つようにしている」と述べた。

 コインベースは米国の政策環境が変化するなかでも、海外で規制当局の認可を受けた事業の拡大を続けている。8月には、アブダビ・グローバル・マーケット(ADGM)の金融サービス規制庁から金融サービス許可を取得し、アブダビに国際トークン化拠点を設置するための規制上の基盤を整えた。シンガポールについてもアジアの主要拠点と位置付けている。

 9月15日の手続き採決では、上院が市場構造法案の審議を進められるかが焦点となる。アームストロングCEOは、CLARITY法案の成立か、SECとCFTCによる規制措置のいずれかを通じ、米暗号資産業界の規制が明確になるとの見方を示している。

※この記事はInternational Business Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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