円高を味方に!利益改善が期待できる日本株

2026年9月10日 23:10

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Nankou Oronain (as36…, CC BY-SA 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0>, via Wikimedia Commons

Nankou Oronain (as36…, CC BY-SA 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0>, via Wikimedia Commons[写真拡大]

 9月8日の外国為替市場では、ドル円が153円台で推移する場面があった。輸入商品の仕入れでは、外貨建ての価格が同じなら、円高によって円で支払う代金が減る。販売価格などの条件が変わらなければ、仕入れ負担の軽減は利益改善につながる。

 注目したいのが、ニトリと業務スーパーの神戸物産だ。両社の決算資料や質疑応答には、為替が利益や商品の価格競争力に影響する様子が表れている。実績を手掛かりに、円高による利益改善の可能性を考える。

■ニトリHD 仕入れ負担の軽減が利益を後押し

 ニトリの2026年4〜6月期の仕入れにかかる為替レートは、1ドル約160円だった。前年同期の約148円から、約12円の円安である。仕入れにかかる為替の変化は、ニトリ事業の税引前利益を前年同期比45億円押し下げた。

 一方、在庫に関する為替の影響は、利益を33億円押し上げた。仕入れと在庫を合わせた為替影響は、差し引き12億円の利益押し下げとなった。為替は仕入れと在庫の両方を通じて利益に影響するため、相場の変化と決算への反映は分けて考える必要がある。

 9月8日の153円台は、4〜6月期の仕入れに使われたレートより6円以上円高の水準だ。実際の仕入れにも円高が反映されれば、利益の押し下げが和らぐ可能性がある。決算に表れた為替の影響の大きさは、円高による利益改善を期待する材料となる。

■神戸物産 輸入PBの採算改善に期待

 神戸物産は、業務スーパーで販売する自社ブランド商品(PB)を輸入している。2026年10月期の中間決算資料では、商品出荷額に占める輸入PBの割合は23.7%だった。国内PBは10.9%で、輸入PBの割合が上回っている。

 2025年10月期の決算説明会の質疑応答では、急速な円安時に競合商品との価格差が縮まったと説明している。一方、為替が安定した局面では、価格競争力が強まったとしている。円高で輸入コストが下がれば、低価格を保ちながら利益を確保しやすくなると考えられる。

 ただし、神戸物産は将来の外貨調達レートをあらかじめ決める為替予約も利用している。中間決算では、為替予約に伴う為替差益などが経常利益を押し上げた。商品の販売で得る利益と、為替予約による損益は区別する必要がある。

 円高は、ニトリと神戸物産のどちらにも仕入れコストを抑えるメリットがある。利益改善が株価上昇に直結するとは限らないため、為替だけで投資判断をするのではなく、業績への反映を見ていきたい。

 今後の決算では、ニトリは仕入為替による利益の押し下げが縮小するか、神戸物産は輸入PBの採算が改善するかがポイントになる。足元の円高が実際の仕入れコストに反映され、利益率の改善につながるかに注目したい。(記事:中村葵・記事一覧を見る)

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