HBO版『ハリー・ポッター』第2弾予告公開、クィディッチの飛行表現を科学の視点で読み解く

2026年9月3日 16:03

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記事提供元:Tech Times

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HBOは2026年9月2日、ドラマシリーズ『ハリー・ポッターと賢者の石』の第2弾予告を公開した。ホグワーツでの組分けや授業、透明マント、みぞの鏡とともに、ハリーがクィディッチに挑む姿が映し出されている。日本では2026年12月下旬からHuluで配信される予定だ。

■クィディッチを含むホグワーツ生活を公開

全8話で構成されるシーズン1は、J.K.ローリングの小説『ハリー・ポッターと賢者の石』を新たなキャストで映像化する。ハリー・ポッターをドミニク・マクラフリン、ロン・ウィーズリーをアラステア・スタウト、ハーマイオニー・グレンジャーをアラベラ・スタントンが演じる。

新映像では、3人がホグワーツに到着して組分けの儀式に臨み、授業や寮生活を経験する様子が描かれる。ハリーが透明マントを身に着ける場面や、ロンと魔法使いのチェスに向き合う場面、トロールと遭遇する場面など、原作第1巻を象徴する出来事も盛り込まれた。

なかでも大きく扱われているのが、ハリーが箒に乗って参加するクィディッチだ。撮影監督のアドリアーノ・ゴールドマンが明らかにした制作情報によると、最初の試合はシーズン終盤の第7話に登場する。予告では高速で飛ぶハリーや、観客席から応援する生徒たちが映され、空中競技としてのスピード感が前面に押し出されている。

■箒の飛行に重ねられる現実の技術

クィディッチの映像表現を科学の視点から見ると、まず注目されるのは、人間を空中に保持しながら急加速や急旋回を可能にする仕組みだ。現実の航空機は、翼の周囲に生じる空気力や、プロペラ、ローター、ジェットエンジンなどが生み出す推力を利用して飛行する。

一方、箒には航空機のような大きな翼やローターが見当たらない。細長い道具の内部に飛行能力が組み込まれているという設定は、装置が使用者の操作を読み取り、その意図を進行方向や速度の変化へ変換するインターフェースとして捉えることができる。

現実の個人向け飛行装置では、eVTOLと呼ばれる電動垂直離着陸機や、複数の小型ジェットエンジンを使うジェットスーツなどが研究・開発されている。いずれも揚力や推力を明確な機械機構によって生み出すため、機体、燃料またはバッテリー、姿勢制御装置を必要とする。箒という最小限の道具で飛ぶクィディッチの姿には、人間の操作と飛行装置を限りなく一体化しようとする技術の発想を重ねられる。

■音で物体を浮かせる音響浮揚

非接触で物体を空中に保持する研究の一つに音響浮揚がある。これは高強度の音波によって生じる音響放射力を利用し、粒子や液滴などを空中の一定位置にとどめる技術だ。超音波の定在波や、複数の振動子を組み合わせた音場を使い、浮かせた物体を移動させる研究も進められている。

現在の音響浮揚は、主に微粒子や数ミリメートル程度の液滴などを対象としており、材料や薬品を容器に触れさせず取り扱う方法として活用が研究されている。人が乗った箒の飛行とは対象も目的も異なるが、目に見えない波によって物体へ力を加え、非接触で位置を制御するという点は、魔法による浮遊を考える興味深い補助線になる。

クィディッチでは、単に浮くだけでなく、選手同士が交錯するなかで速度、高度、姿勢を瞬時に変える必要がある。現実の飛行制御に置き換えれば、使用者の入力を検出し、推進力を調整しながら姿勢を安定させる処理が欠かせない。予告に映る箒は、ハリーの体重移動や意思を即座に運動へ変える道具として表現されており、人と機械が一体となる飛行インターフェースの理想像を連想させる。

■杖が示す「道具と使用者の相性」

『ハリー・ポッター』の杖も、使用者の意図を外部の現象へ変換するインターフェースとして描かれている。杖は木材と魔法生物に由来する芯材の組み合わせで作られ、それぞれが異なる性質を持つ。オリバンダーの「杖が魔法使いを選ぶ」という考え方は、同じ道具でも使用者との組み合わせによって出力が変わるという設定を端的に示している。

工学の世界にも、信号を効率よく伝えるために、接続する装置同士の電気的な特性を調整するインピーダンス整合がある。圧電トランスデューサーなどでは、駆動回路、振動子、受信回路の特性を適切に組み合わせることが、効率や信号品質を高めるうえで重要になる。

杖の設定は特定の工学原理を再現したものではないが、使用者、媒介する道具、出力先という三つの要素が適合することで力を発揮する情報処理の構造には共通点がある。見た目の華やかさより、内部の素材と持ち主との関係によって性能が決まるという発想は、ハリーの杖が果たす物語上の役割を読み解く手掛かりになる。

■日本では12月下旬からHuluで配信

HBOオリジナルシリーズ『ハリー・ポッターと賢者の石』は、米国では2026年12月25日にHBOとHBO Maxで放送・配信を開始する。日本では、Huluが展開する「HBO Max on Hulu」の作品として、同年12月下旬から配信される予定だ。日本での詳しい配信開始日や配信形式は今後発表される。

新たな予告は、原作で親しまれてきた場面を提示すると同時に、箒や杖を使用者の意思と魔法的な出力を結ぶ道具として印象づけている。クィディッチの飛行には、浮遊そのものだけでなく、ハリーが新たな環境で自分の能力と居場所を見いだしていく物語が重ねられている。

元記事: HBO Harry Potter Quidditch Trailer Drops: Broomstick Flight Is Acoustically Lethal at Scale

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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