ティムコ、26年11月期中間期は営業・経常黒字転換、フィッシング・アウトドア両事業が2桁増収

2026年8月31日 07:47

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 ティムコ<7501>(東証スタンダード)は、フィッシング用品およびアウトドア用品の企画・開発・販売を展開している。フィッシング用品分野ではフライフィッシングのパイオニアであり、アウトドア用品分野ではオリジナル衣料ブランドFoxfireを主力としている。また安全性と実用性を兼ね備えた国産の熊撃退スプレー「熊一目散」を販売している。なお筆頭株主となった堅果シナジー投資事業有限責任組合と協調体制構築で合意した。堅果シナジー投資事業有限責任組合の協力を得てグローバル展開およびDX化に向けて準備を進める。26年11月期業績予想は非開示としたが、積極的な事業展開で収益拡大基調を期待したい。株価は4月の高値圏から反落してやや軟調だったが、調整一巡して下値固め完了感を強めている。低PBRも評価材料であり、出直りを期待したい。

■フィッシング用品およびアウトドア用品の企画・販売

 フィッシング用品(ルアーフィッシング用品、フライフィッシング用品)およびアウトドア用品(アウトドア衣料・用品)の企画・開発・販売事業を展開している。フィッシング用品の分野では、日本では歴史の浅いフライフィッシングのパイオニアであり、竿から衣料品に至るまで全てのフライ用品を取り扱う唯一の企業であることなどを特徴・強みとしている。アウトドア用品の分野では、自社オリジナルブランドのアウトドア衣料ブランドFoxfireを主力としている。

 なおTOBによって筆頭株主となった堅果シナジー投資事業有限責任組合と、26年6月に協調体制構築で合意した。堅果シナジー投資事業有限責任組合の協力を得てグローバル展開およびDX化に向けて準備を進める。そして中国における事業展開を見据え、26年秋頃に中国子会社を設立予定である。

 25年11月期のセグメント別売上高はフィッシング事業が8億56百万円、アウトドア事業が23億40百万円、その他(不動産賃貸収入)が21百万円、セグメント別利益(全社費用等調整前営業利益)はフィッシング事業が2百万円の損失、アウトドア事業が78百万円、その他が14百万円、全社費用等調整額が▲1億88百万円だった。

 なお全社ベースの売上高の新製品比率は12.2ポイント低下して44.9%、自社企画品比率は0.6ポイント上昇して95.0%となった。自社EC売上高(アウトドア用品に加えてフィッシング用品も開始)は22.0%増の1億51百万円、自主管理EC売上高(自社EC+ECモール等)は13.1%増の3億34百万円だった。輸出売上高(主にフィッシング用品)は0.3%増の1億57百万円、輸出比率は横ばいの4.9%だった。仕入金額は11.1%増の19億90百万円、仕入の輸入金額は19.3%増の2億10百万円、仕入の輸入比率は0.8ポイント上昇して10.6%だった。

■体験型施設の共同事業

 21年11月に同社、スノーピーク、アイビック、アイビック食品の4社共同で、キャンプ・フィッシング・食を融合した体験型施設などを展開するキャンパーズアンドアングラーズ(以下、C&A)を設立した。その後、23年4月には複合リゾート「エンゼルフォレスト白河高原」内に、スノーピークの直営店スノーピーク白河高原とのコラボショップとして、フィッシングエリア併設直営店Foxfire白河高原を開業した。23年9月には、C&Aが体験型アウトドアショップ第1号店「C&A北広島店」(北海道北広島市)をオープンした。

 24年4月には群馬県上野村、上野村漁業協同組合、スノーピークおよび同社の4者が、上野村の地域循環共生圏の実現に向けた包括連携協定を締結した。関東でも屈指の清流として知られる神流川など、河川環境や自然環境といった村のフィールドを活かした体験イベントなどを企画する。なお25年3月にスノーピークとの資本提携を解消したが、業務提携は継続する。

■顧客接点の強化、EC分野の拡大、海外展開を推進

 中期的な業績目標値としては、28年11月期売上高40億29百万円、営業利益1億97百万円、営業利益率4.9%、1株当たり利益(EPS)47円65銭、株主資本利益率(ROE)2.7%を掲げている。重点項目としては顧客接点の強化、EC分野の拡大、海外への展開を推進する。この重点3項目の具現化に向けて25年12月1日付で組織変更(プロモーション、EC、海外展開の各チームを独立させて本社直轄)を実施した。

 顧客接点の強化では、部門個別に行っていたプロモーションを全体一体で実行するなど、新組織によってTIEMCO全体のプロモーション品質の底上げを図り、会員数を現在(25年11月期)の約6万人から28年11月期に10万人へ拡大(当初は29年11月期に10万人を目標としていたが、25年11月期の初年度目標を達成したため、最終年度目標を1年前倒し)することを目指す。なお3月28日に東京たま未来メッセ(東京都八王子市)で開催されるイベント「HIKERS SUMMIT」に出展する。

 EC分野の拡大では、自社ECと外部ECの連動による自主管理(自社+他社)ECの拡大、グローバルECの展開などの施策により、自主管理EC比率を25年11月期の10.4%%から28年11月期に約16%へ、さらに将来的には25%へ引き上げることを目指す。

 海外への展開では、フライ用品の輸出強化、ルアー用品の欧米市場向け拡大などの施策により、輸出比率を現在の4.9%から3年後に8.3%へ引き上げることを目指す。

 なお22年11月末時点の流通株式時価総額がスタンダード市場における上場維持基準に適合しない状況となったため、23年2月24日に上場維持基準適合に向けた計画書を発表、24年2月に計画期間の変更を発表した。企業価値の向上(時価総額の増大)に向けて業績の向上を図るため、基本戦略である顧客接点の強化、EC分野の拡大、海外への展開を推進するほか、フィッシング事業とアウトドア事業の相互の有機的連携を強化し、全社的な収益力向上に取り組む。さらにIR活動をいっそう強化して、投資家や株主とのコミュニケーションを高める方針だ。また堅果シナジー投資事業有限責任組合がTOBによって同社の筆頭株主となったことにより、同社の流通株式比率は東証スタンダード市場における上場維持基準の25%を下回ることになるが、本公開買付は同社の上場廃止を企図したものではないため、今後も同社は上場維持に向けた施策に取り組む。

■26年11月期中間期営業・経常黒字転換、通期予想は非開示

 26年11月期中間期の業績(非連結)は売上高が前年同期比14.5%増の18億60百万円、営業利益が2百万円(前年同期は32百万円の損失)、経常利益が9百万円(同28百万円の損失)、中間純利益が14百万円の損失(同45百万円の損失)だった。

 物価高による消費者の節約志向の影響などで、高価格帯商品を中心に厳しい状況が続いたものの、フィッシング事業、アウトドア事業とも2桁増収と順調に推移し、営業・経常利益が黒字転換した。なお堅果シナジー投資事業有限責任組合によるTOBに伴い、アドバイザリー費用や特別委員会に要した費用など14百万円を公開買付提案対応費用として特別損失に計上した。

 フィッシング事業は売上高が24.2%増の5億72百万円、営業利益(全社費用等調整前)が81.7%増の41百万円だった。大幅増収増益だった。売上面は、フライ用品は一部の商品に欠品が生じたためやや苦戦した。ルアー用品は高価格帯のロッド(釣竿)が苦戦したが、ルアー(擬似餌)の販売が国内、輸出とも好調に推移した。また25年5月に販売開始した国産の熊撃退スプレーが好調だった。利益面は円安や原価高騰によって売上総利益率が低下したが、増収効果で吸収した。

 アウトドア事業は売上高が10.9%増の12億78百万円、営業利益が77.6%増の61百万円だった。売上面は、春夏物のジャケット類が春季の気温上昇や原価高騰による販売価格上昇の影響で苦戦したが、フィッシングギア(釣用衣料)やシャツなどの販売が好調だった。利益面は円安や原価高騰によって売上総利益率が低下したが、増収効果で吸収した。

 その他(主に不動産賃貸収入売上)は、賃貸面積減少により売上高が18.6%減の8百万円、営業利益が31.7%減の3百万円だった。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が8億60百万円で営業利益が22百万円の損失、第2四半期は売上高が10億円で営業利益が24百万円だった。

 通期の連結業績予想については、従来の黒字転換予想(26年1月16日付の期初公表値)を取り下げて非開示に変更した。筆頭株主となった堅果シナジー投資事業有限責任組合の協力を得て、グローバル展開およびDX化に向けて準備を進めるが、これに伴う費用の発生時期や規模など通期業績への影響を現時点で合理的に見積もることが困難なためとしている。配当予想については前期と同額の12円(期末一括)としている。積極的な事業展開で収益拡大基調を期待したい。

■株主優待制度は毎年11月末

 株主優待制度(詳細は会社HP参照)は、毎年11月30日現在の株主を対象として、保有株式数に応じてFoxfire Store20%OFFお買物優待券を贈呈している。

■株価は調整一巡

 株価は4月の高値圏から反落してやや軟調だったが、調整一巡して下値固め完了感を強めている。低PBRも評価材料であり、出直りを期待したい。8月28日の終値は1454円、今期予想配当利回り(会社予想の12円で算出)は約0.8%、前期実績PBR(前期実績のBPS1763円06銭で算出)は約0.8倍、そして時価総額は約49億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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