Apple StoreアプリでAI接客を限定テスト、匿名化したチャットを外部パートナーと共有

2026年8月26日 16:05

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記事提供元:Tech Times

(Chris Nagahama/Unsplash)

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Appleが「Apple Store」アプリで、AIを利用した「バーチャルショッピングアシスタント」の限定テストを始めた。一部ユーザーに「Early Preview」として表示され、製品比較や下取り、支払い方法、注文などについて質問できる。

Appleのプライバシー情報によると、同社は利用者のアカウント情報やデバイス識別子、通信事業者情報、チャット情報、有効になっている場合は位置情報を収集・保存する。チャットの内容は、個人を特定できる情報を取り除いたうえで、会話形式の回答を提供するために外部パートナーと共有されるが、具体的な企業名は公表されていない。

■一部ユーザーに「Early Preview」として提供

新機能は2026年8月24日、リーカーのShrimpApplePro氏がXに投稿した画面を通じて確認された。Apple Storeアプリの右下に、2つのスパークルが付いた吹き出し型のアイコンが表示され、従来の検索画面から製品検索またはアシスタントとの対話を始められる。

Apple関連メディアの9to5MacやAppleInsiderも、一部ユーザーへの提供を確認したと報じている。ただし、対象者の範囲や地域、言語、一般提供の時期についてAppleから正式な案内はなく、日本で利用できるかも確認されていない。

チャット画面には、「Apple製品、既存の注文、スペシャリストへの接続などについて質問してください」と案内するメッセージが表示される。質問例には「最新のApple製品」「下取り額を調べる」「通信事業者のオファーを説明して」「Apple Watch選びを手伝って」「iPhoneの月々の支払額」「iPadラインナップの比較」などが含まれる。

これらの例から、アシスタントは製品選びや購入条件の確認、注文に関する案内を対話形式で支援する機能とみられる。画面上には、AIを利用しているため回答に誤りが含まれる可能性があることや、品質とシステム性能の確保、不正行為の監視を目的としてAppleがチャット記録を利用・保存する場合があることも記載されている。

■Appleが収集する情報

Appleは、2026年7月に更新したApple Storeアプリのプライバシー情報で、バーチャルショッピングアシスタントが利用できる場合のデータ処理を説明している。

収集・保存の対象として挙げられているのは、アカウント情報、デバイス識別子、通信事業者情報、チャット情報、有効になっている場合の位置情報である。これらは、チャット体験のパーソナライズと、利用者に関連する回答の提供に使われる。

Appleは、外部パートナーとチャットを共有する前に個人を特定できる情報を取り除くとしている。パートナーは、Appleが会話形式の回答を提供するのを支援する目的に限って、その情報を使用するという。

ここで外部パートナーと共有されると明記されているのは、識別情報を除いたチャットである。アカウント情報やデバイス識別子、位置情報など、Appleが収集するすべての情報がそのまま外部へ送られると説明されているわけではない。

一方、Appleはチャット記録を、利用者が後から会話を参照できるようにする目的と、同社のビジネス分析のために保存する。保存期間については、公開されている説明では明らかにされていない。

■機能改善への利用は設定で変更可能

チャットをアシスタントの改善に使うかどうかは、別途選択できる。Appleの説明では、Apple Storeアプリの「アカウント」から「設定」を開き、「Chat Improvements」で変更できるとしている。

この設定は、会話履歴の表示やビジネス分析を目的としたチャット保存そのものを一括して無効にするものではなく、チャットをアシスタントの改善に利用するかどうかを制御するものだ。

したがって、改善目的の利用を選択しなかった場合でも、会話を再表示するための保存やビジネス分析など、Appleが別に説明している用途まで直ちに対象外になるとは読み取れない。利用者にとって重要なのは、改善への利用と、会話履歴や分析のための保存が別の扱いになっている点である。

■回答を生成する企業やAIモデルは未公表

Appleのプライバシー情報には、識別情報を除いたチャットを「パートナー」と共有すると記載されているが、パートナーの企業名や、回答生成に使うAIモデルは示されていない。

このため、ショッピングアシスタントがGoogleのGeminiなど特定の外部モデルを使っているか、Appleのモデルと外部サービスを組み合わせているかは判断できない。ほかのApple製AI機能の構成を根拠として、同じモデルや処理基盤が使われているとみなすこともできない。

また、「partners」と複数形で表記されていることだけで、複数のAIモデル提供企業が回答生成に関与していると断定することはできない。AIモデルの提供者に限らず、機能の運用を支援する複数の事業者をまとめて指している可能性もあるためだ。

Appleが個人を特定できる情報を削除すると明記している一方、利用者がどの企業にチャットが共有されるのかを、現状の説明から把握することはできない。購入相談では、使用中の端末、通信事業者、下取りの希望、予算、支払い方法などを入力する可能性があるため、利用前に共有範囲を理解しておく必要がある。

■アプリ更新を伴わない段階的展開

Apple Storeアプリは7月22日に更新され、その後、バーチャルショッピングアシスタントが一部のアカウントに表示されたと報じられている。

新しいアプリ版を全利用者に配信せず、一部の利用者だけに機能を表示する方法としては、サーバー側の設定によって提供対象を切り替える仕組みが一般に使われる。今回もそのような方法で有効化された可能性があるが、Appleは具体的な配信方式を説明していない。

「Early Preview」という表示からは、正式な一般提供前の限定テストであることが分かる。ただし、今後どの程度まで対象を広げるのか、米国以外でも提供するのか、正式版でデータの取り扱いや設定項目が変わるのかは公表されていない。

■購入支援とプライバシー情報の透明性

対話型の購入支援は、製品ごとの違いや互換性、下取り、通信事業者の条件、分割払いなどを一つの画面で確認できる点に利便性がある。Apple Storeアプリ内で注文情報や利用中の端末と関連付けた案内が可能になれば、利用者ごとに適した候補を絞り込みやすくなる。

一方、利用者が入力したチャットはAppleに保存され、識別情報を除いた内容が回答生成のために外部パートナーと共有される。改善目的への利用は設定で変更できるものの、チャット保存のすべてを同じ設定で停止できるとは説明されていない。

現段階で明らかになっていないのは、回答生成に関与する企業、採用されているAIモデル、チャットの保存期間、一般提供の時期と対象地域である。Appleが正式提供を広げる場合、こうした情報をどこまで開示するかも注目点となる。

■注目ポイントQ&A

●新しいバーチャルショッピングアシスタントはどのように利用できますか?

現在は一部ユーザー向けの「Early Preview」として提供されています。対象になっている場合は、Apple Storeアプリの右下にスパークルが付いた吹き出し型のアイコンが表示されます。対象者の選定方法や一般提供の時期、日本での提供予定は発表されていません。

●Appleはどのようなデータを収集しますか?

アカウント情報、デバイス識別子、通信事業者情報、チャット情報、有効になっている場合の位置情報を収集・保存すると説明しています。これらはチャット体験のパーソナライズや関連性のある回答の提供などに使われます。

●外部パートナーには何が共有されますか?

Appleは、個人を特定できる情報を取り除いたチャットを、会話形式の回答を提供するためにパートナーと共有すると説明しています。Appleが収集するアカウント情報や位置情報などのすべてが、チャットと一緒に外部へ送られるとは記載されていません。

●チャットの保存を拒否できますか?

アシスタントの改善にチャットを利用するかどうかは、「Chat Improvements」の設定で変更できます。一方、会話履歴の表示やビジネス分析などを目的とした保存について、同じ設定ですべて無効にできるとは説明されていません。保存期間も公表されていません。

●ショッピングアシスタントはGeminiを使用していますか?

Appleは、回答生成に使用するAIモデルや外部パートナーの企業名を公表していません。Geminiを使用しているかどうかは確認できません。

●「Apple Store」アプリと「App Store」はどう違いますか?

「App Store」はアプリを入手するためのサービスです。「Apple Store」アプリは、iPhoneやMac、Apple Watch、アクセサリなどの購入、注文状況の確認、下取りや支払い方法の確認に使うAppleのショッピングアプリです。今回のアシスタントはApple Storeアプリでテストされています。

元記事: Apple Store Chatbot Routes Your Shopping Data Through Unnamed AI Partners

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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