ピックルスホールディングスは25年2月期も増収増益予想

2024年4月15日 09:48

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

(決算速報)  ピックルスホールディングス<2935>(東証プライム)は4月12日に24年2月期連結業績を発表した。概ね計画水準の増収増益と順調だった。コンビニエンスストア向けの好調などの増収効果でコスト増加を吸収した。そして25年2月期も小幅ながら増収増益予想としている。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。なおプライム市場の上場維持基準について、23年5月に上場維持基準への適合に向けた計画を開示していたが、24年2月末時点でプライム市場の全ての上場維持基準に適合していることを確認したとリリースしている。株価は反発力が鈍く上値を切り下げる形だが、1倍割れの低PBRも評価材料であり、調整一巡して戻りを試す展開を期待したい。

■24年2月期増収増益と順調、25年2月期も増収増益予想

 24年2月期の連結業績は売上高が23年2月期比4.8%増の430億28百万円、営業利益が8.4%増の16億68百万円、経常利益が7.3%増の17億71百万円、親会社株主帰属当期純利益が3.2%増の11億75百万円だった。配当は23年2月期比2円増配の24円(期末一括)とした。23年2月期の22円には持株会社移行記念配当2円が含まれているため、普通配当ベースでは4円増配の形となる。配当性向は25.5%である。

 概ね計画(売上高422億円、営業利益16億20百万円、経常利益17億55百万円、親会社株主帰属当期純利益11億50百万円)の増収増益と順調だった。コンビニエンスストア向けの好調などの増収効果でコスト増加(調味料や包装材などの原材料価格上昇、物流費上昇、夏場の記録的猛暑による野菜価格高騰の影響)を吸収した。

 なお全社ベースの業績四半期別に見ると、第1四半期は売上高114億85百万円で営業利益7億51百万円、第2四半期は売上高116億26百万円で営業利益5億29百万円、第3四半期は売上高101億44百万円で営業利益1億78百万円、第4四半期は売上高97億73百万円で営業利益2億10百万円だった。

 25年2月期の連結業績予想は売上高が24年2月期比1.1%増の435億円、営業利益が1.9%増の17億円、経常利益が0.5%増の17億80百万円、親会社株主帰属当期純利益が2.1%増の12億円としている。配当予想は24年2月期と同額の24円(期末一括)としている。予想配当性向は24.9%となる。

 個人消費や原材料・エネルギーコストの動向に不透明感が強いものの、売上面は各種キャンペーンなど効果的な販促活動、商品規格や販売価格の見直しによる値上げに加え、新規取引先の開拓、既存取引先の深耕などで増収を目指し、利益面は増収効果や生産コスト改善(製品の集約、不採算アイテムの見直し、省力化・機械化など)効果で増益を目指すとしている。またESGやSDGsへの取り組みも強化し、事業を通じてサステナブルな社会の実現に貢献するとしている。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は調整一巡

 株価は反発力が鈍く上値を切り下げる形だが、1倍割れの低PBRも評価材料であり、調整一巡して戻りを試す展開を期待したい。4月12日の終値は1174円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS96円49銭で算出)は約12倍、今期予想配当利回り(会社予想の24円で算出)は約2.0%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1438円45銭で算出)は約0.8倍、そして時価総額は約151億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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