ペットビジネスのエコートレーディングを書きながら、愛猫を怒鳴りつけた理由

2024年2月24日 09:31

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 「ペット用品・ペットフードの卸し大手。ペットビジネスの専門学校も持つ」。そんな謳い文句の企業:エコートレーディング(東証スタンダード)に興味を覚えたのが、失敗?だった。

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 調べていくうちは「凄い収益力だな。ペットの時代と呼ばれるだけのことはあるな」と、まずは素直に頷けた。「書きたい」という気持ちも相応に高まった。が活字を記し重ねていくうちに、妙な「悔しさ」が胸の内に徐々に膨らんでいった。

 書き終える寸前のタイミングで、音もなく私の後ろに近づいていた愛猫が「ニャン」と鳴いた。思わず大声で「う・る・さ・いー」と叫んでいた。

 周知の通りこの間、コロナ禍の時期に大方の業種・企業は「減益/赤字」の状態を強いられてきた。それに対してペットビジネスを手掛けるエコートレーディングの収益動向は、こんな具合なのだ。

 2021年2月期「5.2%増収、238.8%営業増益、409.9%最終増益」。22年2月期「7.3%増収、47.7%営業増益、18.7%最終増益」。前23年2月期は「5.5%増収、83.9%営業増益、104.9%最終増益」。

 そして今24年2月期は「4.0%増収、5.8%営業増益、6.1%最終増益」計画で慎重な立ち上がりとなったが、10月6日の中間期開示前の9月29日に中間期・通期予想を上方修正した。新たな通期計画は「9.3%(1059億8700万円)、2倍の営業増益(17億5000万円)、2.1倍の最終増益(12億1700万円)、4円増配28円配」。

 上方修正を目の当たりにしたあたりから、徐々に怒りに似たものが込みあげ始めてきた。エコートレーディングでは上方修正の理由を「価格改定による商品単価上昇やライフステージや機能性に着目した、高付加価値商材の拡大などで売り上げが見込みを超過・・・在庫管理の徹底や配送ルートの最適化など継続的ローコストオペレーションで利益も想定を上回る・・・」と、淡々と発信している。

 が「5.8%の営業増益を2倍に」というのは、積算の不備と言われても致し方ないと思うのは私だけではないはずと考えるが・・・

 エコートレーディングの本稿作成中の時価は1200円台入り口。予想税引き後配当利回り1.8%強。予想PER6倍強に割高感はない。過去1年余の値動きを見ても、昨年1月の安値648円からほぼ横ばいの推移から6月末時点で急伸。10月2日に1664円まで買い進まれ、目下調整場面。予想PBR0.70倍を勘案すると押し目買いで・・・と思える。

 ただ前記のように「市場環境の良さ」は認めながら、予想(積算)に対する姿勢に疑問が禁じ得ない。収益動向⇔株価動向の今後を見守るしかないか・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る

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