【どう見るこの株】ムラキは3Q高利益進捗率業績を見直し売られ過ぎ修正買いが再燃

2024年2月21日 11:20

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■3Qで通期予想を大きく上回る利益を確保

 ムラキ<7477>(東証スタンダード)は、前日20日に20円高の1520円と6営業日ぶりに反発して引け、2月15日につけた直近安値1453円からのリバウンド幅を拡大させた。今年1月16日に発表した今2024年3月期第3四半期(2023年4月~12月期、3Q)業績が、前年同期に比べ増減マチマチで着地し、株価は下値を探っていたが、3Q利益が、すでに今3月期通期予想業績を上回る高進捗率を示したことを見直し売られ過ぎ修正買いが再燃した。ヒストリカル的にも昨年10月につけた上場来高値から4カ月超経過し、テクニカル的にも、25日移動平均線から16%超のマイナスかい離となっていることも出直り期待を高め手掛かり材料視されている。

■新提案営業強化で洗車関連商品、環境対策商品「アドブルー」などが順調推移

 同社の今期3Q業績は、売り上げ57億9000万円(前年同期比0.9%増)、営業利益2億1900万円(同5.6%減)、経常利益2億3600万円(同5.1%減)、純利益2億1900万円(同38.8%増)となった。営業利益は、前年同期比では減益転換となるが、3カ月間の四半期ベースで比較すると、第1四半期6200万円、第2四半期6500万円と推移し3Qは、9800万円と利益を拡大させた。顧客の要望を聞き入れるカスタマイズ営業と顧客の願望を実現するストーリー営業の新提案営業を強化し、ノベルティ関連商品やディーゼルエンジン車の有害排出ガス浄化シスム用の尿素水「アドブルー」、高付加価値洗車向けの洗車関連商品などが順調に推移し、仕入価格や仕入数量を適正にコントロールしたことが寄与した。純利益は、法人税調整額を計上したことで連続大幅増益となった。

 今3月期通期業績は、期初予想を据え置き売り上げ77億3900万円(前期比0.1%増)、営業利益1億100万円(同47.5%減)、経常利益1億1000万円(同49.1%減)、純利益1億2000万円(同4.1%減)と見込んでいる。ただ3Q業績が、すでにこの通期予想業績を大きく上回る高進捗率を示して着地しており、前期業績と同様に上方修正があるか注目される。年間配当は20円の継続を予定している。

■25日線から16%下方かい離し3Q実績のPERは9倍と再発進をサポート

 株価は、今期業績の減益予想が響いて昨年来安値1278円まで売られたが、筆頭株主(当時)が、臨時株主総会の招集を要求し役員選任の株主提案をしたことで急騰し上場来高値3580円まで買い進まれた。同株主提案は、臨時株主総会で否決されたことから下値を確認する中段もみ合いが続き、3Q決算発表後には1453円まで売られ、底上げを窺っている。テクニカル的には、25日線から16%超もマイナスかい離し、投資採算的にも3月期通期予想業績ベースでは17・9倍となるが、3Q実績ベースのPERでは9.8倍となり、さらにPBRは0.88倍と売られ過ぎ水準にあり、まず年初来高値2158円奪回にトライしよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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