産業革新機構、JSRを買収

2023年6月28日 11:38

印刷

記事提供元:スラド

政府系ファンドの産業革新投資機構(JIC)は26日、半導体材料のJSRを株式公開買い付け(TOB)によって買収することを発表した。JSR側も26日の取締役会で、この買収を受け入れることを決議している(日経新聞NHK)。

JSRは半導体の製造で使うフォトレジスト(感光材)の先端品の世界シェアで首位。政府は半導体を戦略物資と定め、この買収により、半導体材料の競争力を維持し、国の関与のもとで積極的な投資環境を整える意図があるという。買い付け価格は1株当たり4350円で、23日の終値に35%の上乗せ幅(プレミアム)がつけられる。

JICは12月下旬にTOBを開始する予定。買い付け総額は9039億円で、純有利子負債を含んだ買収総額は1兆円規模になる。TOBが成立した場合、JSRの株式は上場廃止となる。JICはJSRの買収に向けて、新たな会社に約5000億円を出資し、みずほ銀行が約4000億円を融資するなどとされている。 

スラドのコメントを読む | 日本 | ビジネス | 政府

 関連ストーリー:
経産相、ラピダス新工場に2600億円追加支援。人材不足も問題化 2023年04月28日
米政府、韓国半導体メーカーの中国生産品に技術的上限を設ける考え 2023年03月01日
政府、クラウドサービスのプログラムや半導体、蓄電池などを特定重要物資候補に 2022年10月19日
米政府、NVIDIAとAMDに中露への輸出規制を命じる。AI向け半導体が対象 2022年09月02日

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連キーワード

関連記事