4月外食市場規模は2639億円、17カ月連続で前年上回る 居酒屋業態の回復続く

2023年6月1日 08:23

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 ホットペッパーグルメ外食総研が4月の外食市場規模を発表し、多くの業態で前年同月を上回るなど、回復傾向が続いていることが分かった。

【前月は】3月外食市場規模は2715億円、16カ月連続で前年上回る 物価高騰の悪影響も

■外食市場は17カ月連続で前年上回る

 5月31日、ホットペッパーグルメ外食総研が4月の外食市場調査を発表した。4月の外食市場規模は前年同月比236億円増の2,696億円となり、17カ月連続で前年同月を上回った。新型コロナ前の2019年4月比では78.7%となり、3月の74.0%から回復している。

 個別の指数では、外食実施率は同2.2ポイント増の66.6%、外食頻度は同0.05回増の3.77回、外食単価は同139円増の2,718円。3指数全てが前年を上回るのは16カ月連続となった。

 圏域別の市場規模は首都圏が同150億円増の1,684億円、関西圏が同66億円増の704億円、東海圏が同19億円増の307億円となり、3カ月連続で3地域とも前年を上回った。

■外食実施率と単価は多くの層で前年上回る

 外食実施率は、20代男性が前年同月比1.5ポイント減の71.4%、20代女性が同1.6ポイント減の75.8%と前年を下回った。

 前年を上回った中では、40代男性が68.4%(前年同月比:3.5ポイント増、以下同じ)、40代女性が63.1%(3.1ポイント増)、50代男性が64.5%(3.5ポイント増)、50代女性が61.7%(4.6ポイント増)で伸び率が高かった。

 外食単価は20代男性が同155円減の2,148円、30代男性が同45円減の2,487円とマイナス。前年を上回った中では、30代女性が3,114円(前年同月比:447円増、以下同じ)、40代女性が2,619円(340円増)、50代女性が2,903円(175円増)、60代男性が3,144円(195円増)と増加幅が大きめだった。

■居酒屋業態が2カ月連続で大幅回復

 業態別市場規模は16業態中15業態で前年同月を上回った。その中で比較的大きく伸びた業態は、和食料理店(市場規模:431億円、前年同月比:63億円増、以下同じ)、中華料理店(199億円、35億円増)、レストラン・食堂・ダイニング・洋食店(165億円、45億円増)、焼肉・ステーキ・ハンバーグ等の専業店(309億円、27億円増)、居酒屋(545億円、47億円増)、バー・バル・ワインバー・ビアホール・パブ(71億円、11億円増)など。

 居酒屋業態の市場規模が2カ月連続で500億円を超えるのは、新型コロナの感染拡大が本格化する前となる2020年1月(689億円)、2月(684億円)以来のこと。

 反対に業態別で唯一前年割れだったのは、3月同様にカラオケボックス業態で同11億円減の5億円だった。

 業態合計では食事主体が同12.7%増、飲酒主体が同8.7%増と回復した一方、軽食主体が同14.9%減と前年割れだった。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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