三井不動産、研究向け賃貸ラボ「三井リンクラボ新木場2」竣工 新施設も開発決定

2023年5月19日 16:27

印刷

三井リンクラボ新木場2の外観(画像:三井不動産の発表資料より)

三井リンクラボ新木場2の外観(画像:三井不動産の発表資料より)[写真拡大]

  • 新木場の各施設の位置関係イメージ(画像:三井不動産の発表資料より)
  • (仮称)三井リンクラボ新木場3の外観イメージ(画像:三井不動産の発表資料より)
  • 三井リンクラボ新木場2のエントランス
  • コミュニケーションラウンジ
  • 大会議室

 三井不動産は18日、研究開発向けの賃貸ラボ・オフィスを提供する施設「三井リンクラボ新木場2」(東京都江東区)を竣工したと明らかにした。同時に、「(仮称)三井リンクラボ新木場3」の開発も決定し、開発予定を含めると、新木場エリアでトータル3棟のラボを構える形となる。

【こちらも】三井不動産と東京ガス、東京・八重洲に自立分散型のエネルギー供給拠点

 ラボだけでなく、ライフサイエンスプレイヤー向けのオフィス拠点も整備。JR新木場駅から徒歩5分ほどにある新木場センタービル内に、賃貸オフィス・会議室を提供する「ライフサイエンスハブ新木場」を設置した。リンクラボの機能と連携させながら、ライフサイエンス領域のエコシステムの強化を図るという。

 三井リンクラボは、三井不動産が国内外で展開している賃貸ラボ&オフィス事業の1つ。液体や気体などを用いる実験が可能なウェットラボとオフィスを一体化させた施設を、賃貸で提供している。施設には、研究に適した給排水設備や給排気、都市ガスなどを設置し、実験設備を増設できるスペースも設けている。本格的な創薬や再生医療などの研究も可能という。

 三井不動産は、2020年より三井リンクラボを「都心近接型」と「シーズ近接型」という2つのコンセプトで展開してきた。現在では、4月28日に竣工した新木場2を含めて計4棟を手がけている。

 都心近接型とは、都心に近い立地で、大学や医療機関、企業などと連携して研究開発を行える施設を指す。シーズ近接型は、先端医療施設や研究施設などに近い場所に設置し、各機関と連携できる施設と位置づけている。

 現状では主に都心近接型の施設を手がけている。新木場の施設も都心接近型にあたる。シーズ近接型は、現時点では千葉県の柏の葉スマートシティ内の施設のみ。同施設の近くには、東京大学や国立がん研究センターなどが拠点を構えている。

 三井不動産はこれまで、新木場エリアへの展開に注力しており、21年7月に「三井リンクラボ新木場1」をオープンして以来、増設を推進。今回の新木場2の竣工に続き、徒歩圏内に新木場3の開発を決定している。同社は、新木場を「研究者を始めとした様々なライフサイエンスプレイヤーが集まる街」にすることを目指しているという。

 三井リンクラボは今後、大阪府の中之島への展開も予定。場の整備や、コミュニティの構築などを通じて、ライフサイエンス領域の技術革新や新しい産業の創出などを支援していくという。(記事:三部朗・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事