安心・安全な授乳室・オムツ交換台を備える個室整備も、少子化対応の1つに!

2023年4月8日 17:02

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ベビーケアルーム「mamaro」(画像: Trimの発表資料より)

ベビーケアルーム「mamaro」(画像: Trimの発表資料より)[写真拡大]

 少子化対応では、諸々の意見・施策が論じられている。私はTrimという企業を知り、母親が「乳幼児を育てやすい」と感じられる社会インフラの整備も必要ではないのかと痛感している。

【こちらも】Trimが完全個室型ベビールームを開発した理由とその推移

 Trimは設置型のベビーケアルーム「mamaro」を開発・販売している。創業者社長の長谷川裕介氏は、こう語っている。

 「本来子育ては未来を創る偉大な事業だが、その負担は母親にひどく偏っている。・・・子育てインフラが整う社会は、きっと笑顔があふれ無限の可能性を秘めた小さな命がより多く健やかに育つ未来だと考えている」。全く、同感である。

 mamaroは、1畳ほどのベビーケアができるプライベート空間。授乳や離乳食を与える。オムツを取り換える。体重測定ができる。それらが安心・安全な個室空間で可能な仕様のベビーケアルームだ。

 3月1日時点で全国に480台が設備されている。商業施設・自治体施設・鉄道駅・空港などに、である。鉄道でみるとJR新宿駅・小田急線(7駅)・京都駅・近鉄奈良線。空港では成田・鹿児島空港。

 そして設営拡大を促す情報が、Trimのリリースで届いた。「埼玉高速鉄道の7つの全ての駅に、mamaroが3月末までに設置される」という内容だった。ことの経緯はこうだという。

 埼玉県川口市に小児科クリニック(Sunnyキッズクリニック)を運営する、医療法人社団:Sunnyがある。365日無休で診療を行っている。若林大樹理事長の企業理念は、「子供が安心して大人になれる社会に 大人が安心して子供を育てられる社会に」。

 今夏には戸塚安行駅近くに次ぎ、川口駅前病院の開設を予定している。若林理事長は件の理念を基軸とした、インフラ整備の気持ちを強めた。

 一方、さいたま市から川口市を経由し都内を結ぶ埼玉高速鉄道は昨年川口市と連携。埼玉スタジアム線の全駅の駅事務室内に授乳スペースを設置し、沿線地域のファミリーが安心して利用できる整備を行っていた。

 そこに、Trimが参画した。mamaroを埼玉高速鉄道7駅に設置するという段取りになった。言葉を選ばずに言えば、Trimにとっては事業(今回は寄贈だが)。まずもってSunny:理事長の理念が、埼玉高速鉄道の経営姿勢が賞賛されるべきであろう。

 今後、こういった意識を持つ人々や経営者が増えることを切に望みたい。Trimでは既にこんなアプリもスタンバイさせている。「mamaro GO」。安心安全な授乳室・オムツ交換台:mamaroを探し出せるアプリである。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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