日経平均は126円高でスタート、神戸鋼や東エレクなどが上昇

2023年2月10日 09:37

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記事提供元:フィスコ


[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;27711.25;+126.90TOPIX;1983.85;-1.15


[寄り付き概況]

 10日の日経平均は126.90円高の27711.25円と4日ぶり反発して取引を開始した。前日9日の米国株式市場は続落。ダウ平均は249.13ドル安の33699.88ドル、ナスダックは120.94ポイント安の11789.58で取引を終了した。新規失業保険申請件数が予想を上回ったため、労働市場ひっ迫緩和の思惑が強まり、金利低下を好感した買いが先行した。しかし、リッチモンド連銀のバーキン総裁が利上げ軌道を維持する必要性を強調し、金利が再び上昇すると売り圧力が強まり、下落に転じた。終盤にかけては、来週発表予定の1月の消費者物価指数(CPI)を警戒して金利が一段と上昇すると株の売り圧力が強まり、下げ幅を拡大して終了した。

 今日の東京株式市場は買いが先行した。昨日の米株式市場で主要3指数(ダウ平均、ナスダック総合指数、S&P500)が下落したが、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が上昇したことが東京市場で半導体関連株などの株価を支え、株価指数の下支え要因となった。また、昨日の日経平均は下落したものの、27500円を下回る水準では押し目買いがみられ、取引終了にかけて一時上げに転じるなど底堅い動きとなったことから、相場の腰の強さを指摘する向きもあった。一方、昨日の米株式市場で主要3指数が下落したことが東京市場の株価の重しとなった。また、来週は1月の米消費者物価指数(CPI)や1月の米小売売上高など注目度が高い経済指標の発表が相次ぐことから、これらを見極めたいとして積極的な買いを見送る向きもあったが、寄付き段階では買いが優勢だった。なお、取引開始前に発表された1月の国内企業物価指数は、前年同月比9.5%上昇した。QUICKがまとめた民間予測の中央値は同9.6%上昇だった。日本時間10時30分に1月の中国消費者物価指数(CPI)と卸売物価指数(PPI)が発表される。

 セクター別では、鉄鋼、銀行業、海運業、保険業、その他製品などが値上がり率上位、不動産業、鉱業、金属製品、石油石炭製品、精密機器などが値下がり率上位に並んでいる。東証プライムの売買代金上位では、神戸鋼<5406>、日本製鉄<5401>、大日印<7912>、ネクソン<3659>、東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>、セコム<9735>、中外薬<4519>、ファーストリテ<9983>、三菱UFJ<8306>、三井住友<8316>、みずほ<8411>、7&iHD<3382>、任天堂<7974>、バンナムHD<7832>、第一三共<4568>などが上昇。他方、SUMCO<3436>、三菱地所<8802>、NTTデータ<9613>、リクルートHD<6098>、トヨタ<7203>、資生堂<4911>、オリンパス<7733>、デンソー<6902>、NTT<9432>、ソニーG<6758>、日本電産<6594>、HOYA<7741>、エムスリー<2413>などが下落している。《CS》

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