JAF、燃料の入れ間違いで月100件以上の救援 帰省時期には注意を

2022年12月27日 11:24

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 JAF(日本自動車連盟)は、帰省による長距離移動が増加する年末年始を控えた12月26日、2022年10月の1カ月間に燃料の入れ間違いにより救援出動した件数が105件だったと発表。トラブルの中には、軽自動車だから軽油を入れてしまったという、認識不足から発生したものも少なくなかった。

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 JAFが出動した105件のうち、ガソリン車に軽油を入れてしまったケースは全国で57件、ディーゼル車にガソリンを入れたケースは39件だったという。

 現場での聞き取り調査で判明した理由には、「レンタカーを借りて普段のクルマと違ったため」や、「軽自動車なので軽油を入れた」など、ドライバーのクルマに対する認識不足が浮き彫りになった。

 燃料の入れ間違いは、エンジンを損傷させる恐れがあり、場合によっては多額の修理費が発生する。ガソリン車に軽油を間違って給油すると、次第にパワーがなくなって黒煙を吐くようになり、やがてエンジンは停止する。

 ディーゼル車にガソリンを入れると、すぐに出力が低下し、エンジン音が高くなる。そして白煙を吐くようになり、やがてまともに走れなくなる。噴射ノズルや燃料ポンプを新品に交換しなければならない場合もあるという。

 燃料間違いが起きるのは、普段乗らないクルマに乗った時だ。レンタカーはもちろん、最近増えているカーシェアリングを使用する場合は、どの燃料を使用するのか、出発前に確認が必要だ。

 燃料の確認には、車検証を見ると軽油なのかガソリンなのか見分けがつく。またレンタカーであれば、出発前にガソリンなのか軽油なのか確認を必ずした方が良い。

 軽自動車は、「軽」と言う漢字がつくが、これは「小さい」や「軽い」と言った意味から使われているもので、燃料の軽油を意味するものではない。軽油を使用している車両はなく、すべてガソリンを使用している。

 コロナ前の2019年12月には、燃料の入れ間違いトラブルによるJAFへの要請件数は月間で390件発生していた。JAFでは、セルフ式給油スタンドが増えていることもあり、ドライバーへ注意を呼び掛けている。(記事:小泉嘉史・記事一覧を見る

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