【株式市場特集】林業関連株は少数派でまさにニッチ産業、林業機械・木工機械関連株など注目

2022年12月20日 09:43

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 株式市場では、林業関連株は少数派でまさにニッチ産業である。当特集は、何回も取り上げてきた木材関連株を含めて「ニッチ・トップ」人気は高望みになるかもしれないが、「ニッチ・セカンド」、「ニッチ・サード」程度の活躍は期待したいものである。

■コマツなど業績上方修正・増配株が多数派で低PER・高配当利回り

 森林環境税と森林環境譲与税の最初の関連株として注目されるのは、間伐や林道開設などの森林整備をサポートする林業機械・木工機械関連株である。コード番号順にあげるとコマツ<6301>(東証プライム)、やまびこ<6250>(東証プライム)、オカダアイヨン<6294>(東証プライム)、丸山製作所<6316>(東証スタンダード)のほか、木工機械・合板機械の太平製作所<6342>(東証スタンダード)、キクカワエンタープライズ<6346>(東証スタンダード)と続く。コマツをニッチ株とするのはやや無理があるが、今3月期業績を上方修正して3期ぶりに過去最高を更新し配当も大幅増配し、PERは9倍台、年間配当利回りは4.1%となっているだけに上値余地がある。オカダアイヨン、丸山製作所、太平製作所も業績上方修正組で、今12月期業績を一部下方修正したやまびこは、それでも純利益は連続の過去最高更新を見込みPERは5倍台、年間配当利回りは4.6%に達する。残り4銘柄のPERは、キクカワエンターの11倍台のほか5倍~8倍にとどまっており、「ニッチ」株の資格を充足している。

 また航空測量で森林管理・監視システムやコンサルティング事業を展開しているパスコ<9232>(東証スタンダード)、アジア航測<9233>(東証スタンダード)も、バリュー株の一角を形成する。さらに間伐材を有効利用する地産地消エネルギー関連のバイオマス発電株も、ノミネートされそうだ。エフオン<9514>(東証プライム)、イーレクッス<9517>(東証プライム)、レノバ<9519>(東証プライム)、ミツウロコグループホールディングス<8131>(東証スタンダード)、スパークス・グループ<8739>(東証プライム)などが該当し、投資採算的にやや割高感のあるのは否めないが、全般相場との逆行高特性に期待感はある。

■木材関連7銘柄の平均PERは6.57倍、PBRは0.65倍、配当利回りは3.33%

 木材関連株は、業績を上方修正し増配に踏み切る銘柄が多い。国有林を含めて日本5位の山林地主の住友林業<1911>(東証プライム)のほか木材商社、住宅建材商社が浮上する。コード番号順にあげるとジューテックホールディングス<3157>(東証スタンダード)、OCHIホールディングス<3166>(東証プライム)、キムラ<7461>(東証スタンダード)、ナイス<8089>(東証スタンダード)、クワザワホールディングス<8104>(東証スタンダード)、JKホールディングス<9896>(東証プライム)と続く。住友林業を含めた7銘柄合算の平均PERは6.57倍、PBRは0.65倍、年間配当利回りは3.33%となっており、「ニッチ」株人気をサポートしよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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