12日の米国市場ダイジェスト:NYダウは528ドル高、インフレピーク達成期待が再燃

2022年12月13日 07:41

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記事提供元:フィスコ

*07:41JST 12日の米国市場ダイジェスト:NYダウは528ドル高、インフレピーク達成期待が再燃
■NY株式:NYダウは528ドル高、インフレピーク達成期待が再燃

米国株式市場は反発。ダウ平均は528.58ドル高の34005.04ドル、ナスダックは139.12ポイント高の11143.74で取引を終了した。押し目からの買戻しに、寄り付き後、上昇。その後、NY連銀調査によるインフレ期待が短中期とも低下し、インフレや利上げピーク達成への期待が再燃。終盤にかけ、重要インフレ指標の発表を明日に控えた買戻しも一段と強まり、上げ幅を拡大し、終了。セクター別では、運輸、エネルギーが上昇、自動車・自動車部品が下落した。

航空機メーカーのボーイング(BA)はアナリストの目標株価引上げや、インド航空が最大で150機の同社製737型機購入で合意に近いとの報道が好感され上昇。家電量販チェーンのベストバイ(BBY)やスポーツ用品メーカーのアンダーアーマー(UAA)もアナリストによる投資判断引上げでそれぞれ上昇した。携帯端末のアップル(AAPL)は中国のサプライヤー、フォックスコン工場近辺のコロナ規制を巡り当局が高リスク認定を解除したため生産回復期待に上昇。ソフトウエアソリューション会社のクーパ・ソフトウエア(COUP)は投資会社のトーマ・ブラボーが同社買収に向け交渉を進めていると報じられ、上昇した。希少疾患に対応する医薬品の開発などを手掛けるバイオのホライゾン・セラピューティクス(HZNP)は同業アムジェン(AMGN)が同社買収で合意したことが明らかになり上昇。アムジェンは売られた。

ソフトウエアメーカーのオラクル(ORCL)は取引終了後に四半期決算を発表。内容は予想を上回り時間外取引で買われている。

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■NY為替:米CPIやFOMC控え低調な10年債入札で長期金利上昇、ドル反発

12日のニューヨーク外為市場でドル・円は、136円90銭から137円85銭まで上昇し、137円65銭で引けた。欧州通貨に対するドル売りに押された。その後、米11月消費者物価指数(CPI)を控え、さらに連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げを織り込んだほか、10年債入札が不調で米国債相場は下落、長期金利が上昇に転じたためドル買いも再開。

ユーロ・ドルは、1.0580ドルまで上昇後、1.0511ドルまで反落し1.0538ドルで引けた。今週開催される欧州中央銀行(ECB)の定例理事会での追加利上げを織り込むユーロ買いが優勢となった。ユーロ・円は144円51銭から145円10銭まで上昇。日欧金利差拡大観測にユーロ買いが強まった。ポンド・ドルは、1.2300ドルから1.2240ドルまで下落した。ドル・スイスは、0.9322フランから0.9380フランまで上昇した。


■NY原油:反発で73.17ドル、一時73.99ドルまで買われる

NY原油先物1月限は反発(NYMEX原油1月限終値:73.17 ↑2.15)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は、前営業日比+2.15ドルの73.17ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは70.25ドル-73.99ドル。ロンドン市場で70.25ドルまで下げたが、ニューヨーク市場で73.99ドルまで反発。買い戻しが一巡した後は利食い売りが強まり、一時72.78ドルまで下げたが、需給ひっ迫の思惑が浮上しており、通常取引終了後の時間外取引では主に73ドル台で底堅く推移した。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 32.73ドル +0.35ドル(+1.08%)
モルガン・スタンレー(MS) 91.12ドル +1.65ドル(+1.84%)
ゴールドマン・サックス(GS)363.18ドル +4.04ドル(+1.12%)
インテル(INTC) 28.69ドル +0.45ドル(+1.59%)
アップル(AAPL) 144.49ドル +2.33ドル(+1.64%)
アルファベット(GOOG) 93.56ドル +0.49ドル(+0.53%)
メタ(META) 114.71ドル -1.19ドル(-1.03%)
キャタピラー(CAT) 233.06ドル +5.77ドル(+2.54%)
アルコア(AA) 45.81ドル +0.73ドル(+1.62%)
ウォルマート(WMT) 148.02ドル +2.71ドル(+1.86%)《ST》

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