大阪チタ、三菱自、ZHDなど/本日の注目個別銘柄

2022年11月4日 15:29

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記事提供元:フィスコ

<7729> 東精密 4115 -365大幅続落で年初来安値を更新。2日に第2四半期決算を発表、7-9月期営業利益は100億円でコンセンサス水準をやや上回った。一方、通期計画は従来の311億円から300億円に下方修正。納期の入れ替えなどによる売上の下振れが要因のようだ。修正幅は限定的ながら下方修正には意外感もあるもよう。また、7-9月期受注高が300億円超の計画に対し252億円にとどまったこともマイナス視された。

<1332> 日水 500 -47大幅反落。2日の取引時間中に第2四半期決算を発表、直後は買いが先行したが、本日は一転して売り優勢となっている。7-9月期営業利益は67億円で前年同期比2.4%減益、市場予想を20億円程度上振れた。水産市況の上昇が上振れの背景で、水産セグメントは通期予想も上方修正している。ただ、食品やファインセグメントは下方修正、市況の反動リスクが強い来年度の業績には不透明感が高まる状況のようだ。

<5201> AGC 4225 -435大幅続落。2日に第3四半期決算を発表、累計営業益は1521億円で前年同期比2.5%増となり、上半期2割超の増益から増益率は大きく鈍化した、通期予想は従来の2300億円から1900億円に下方修正した。塩ビ樹脂の販売価格下落、液晶用ガラス基板の出荷減少、原燃材料価格の高止まりなどを下方修正の要因と説明。通期市場予想は会社計画並みであり、一転減益見通しへの下方修正をネガティブ視する動きとなった。

<2413> エムスリー 4016 -399大幅続落。2日に第2四半期決算を発表、7-9月期営業利益は176億円で前年同期比52.8%減益となった。大幅減益の形だが、前年同期に計上した一過性利益の影響を除けば、実質は17%程度の増益となっている。ただ、減損損失の戻入益を除けばコンセンサス水準での着地であり、サプライズには乏しい。本日はFOMC後の米国グロース株安の影響が大きく響いているようだ。

<4689> ZHD 340 -56.2急落。2日に第2四半期決算を発表、7-9月期営業利益は498億円で前年同期比22.4%減益となり、第1四半期の3.2%減から減益幅は大きく拡大する形に。市場予想も10億円程度下回ったもよう。前年同期の売却益の反動や戦略投資費用計上などが主な減益要因だが、LINEディスプレイ広告がマイナス成長となっていることは、ネガティブなインパクトにつながっているとみられる。

<7518> ネットワン 3245 +367急伸。一昨日に第2四半期決算を発表、7-9月期営業利益は55.6億円で前年同期比2.3倍となり、第1四半期の27.6億円、同33.9%増から大きく拡大している。前期からの納期遅延分が多く計上される形になっている。第1四半期も納期の遅延が発生していたため、上半期の会社計画達成には警戒感も高まっていたとみられる。部材不足の影響改善によって、通期業績下振れ懸念も大きく後退する状況のようだ。

<8242> H2Oリテイル 1327 +38大幅続伸。2日に上半期決算を発表、営業利益は11.1億円で前年同期比62.6億円の損益改善となり、従来予想10億円の赤字に対して黒字転換を果たした。宣伝費抑制や人件費などコスト削減効果が背景。通期予想は従来の80億円から90億円に引き上げた。また、高島屋との資本提携解消を発表、保有株はそれぞれ自己株式として取得予定。業務提携は継続するとしており、政策保有株縮小による資産効率の改善が好感された。

<4902> コニカミノルタ 504 +41大幅続伸。一昨日に第2四半期決算を発表、営業損益は59億円の黒字となり、第1四半期110億円の赤字から急速な改善となった。市場想定も20億円程度の赤字であったとみられる。構造改革費用の減額もあったが、事務機の生産数量拡大効果も寄与したもよう。通期計画は、売上高見通しの上方修正、為替想定の円安方向への修正にもかかわらず、従来予想を据え置いたが、第2四半期の黒字転換を評価する動きが先行する形に。

<5726> 大阪チタ 4545 +695急騰。一昨日に上半期の決算を発表、営業利益は20.2億円となり、前年同期比30.2億円の損益改善に。従来計画の8億円を大きく上振れる着地となっており、通期予想は従来の18億円から30億円、前期比49.1億円の損益改善見通しとしている。為替相場の円安推移を業績上振れの主因としている。また、上半期配当金は従来計画の5円から10円に引き上げ、年間配当金は前期の無配から20円になる。

<7211> 三菱自 616 +94急騰。一昨日に上半期決算を発表、営業利益は846億円で前年同期比3.4倍、7-9月期は538億円で4-6月期の308億円から一段と拡大へ。通期予想は従来の1100億円から1700億円、前期比94.7%増に上方修正、1350億円程度の市場予想を大きく上回る水準となっている。北米セグメントが最大のけん引役となっているほか、アセアンも回復傾向を強めているようだ。《ST》

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