欧米為替見通し:「ドル・円は上げ渋りか、150円台では円買い介入に警戒感」

2022年10月20日 17:25

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記事提供元:フィスコ

*17:25JST 欧米為替見通し:「ドル・円は上げ渋りか、150円台では円買い介入に警戒感」
20日の欧米外為市場では、ドル・円は上げ渋る展開を予想したい。米連邦準備制度理事会(FRB)による引き締め加速への期待感から、金利高・ドル高の見通し。ただ、150円台では日本政府の円買い介入が警戒され、ドルの一段の上昇を抑制しそうだ。

19日の米20年債入札の結果を受け米10年債利回りが強含み、ドル買い優勢に。ユーロ・ドルは0.97ドル半ばに下げ、ドル・円は149円90銭台に浮上。また、英国のインフレ高進が鮮明になり、先行き不透明感を嫌気したポンド売りもドルの押し上げ要因となった。本日アジア市場は米長期金利の上昇で今晩の米株安を想定したアジア株安を受け、リスク回避の円買いが先行。ドル・円は150円に接近したが、上値の重さが目立った。

この後の海外市場は米金融政策にらみの米金利が手がかり。今晩発表のフィラデルフィア連銀製造業景気指数など経済指標は低調とみられるが、FRB当局者のタカ派的な見解で金利高・ドル高は継続しよう。また、ウクライナ情勢の悪化で安全通貨買いが優勢となった場合、ドル選好地合いが見込まれる。ただ、ドル・円は心理的節目の150円を上抜ければ通貨オプション絡みのドル買いにより一段高が見込まれる半面、円買い介入への警戒感が上値を抑制しそうだ。

【今日の欧米市場の予定】
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:23.0万件、前回:22.8万件)
・21:30 米・10月フィラデルフィア連銀製造業景況指数(予想:-5.0、9月:-9.9)
・23:00 米・9月中古住宅販売件数(予想:469万戸、8月:480万戸)
・23:00 米・9月景気先行指数(前月比予想:-0.3%、8月:-0.3%)
・01:00 ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁討論会参加(経済見通し)
・02:30 ジェファーソン米FRB理事オンラインあいさつ
・02:45 クック米FRB理事討論会参加
・03:05 ボウマン米FRB理事オンラインセミナー開会あいさつ(ビデオ)
・EU首脳会議(21日まで)《FA》

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