神戸の雲井通5丁目地区再開発、権利変換の計画認定 複合開発が2027年度完成へ

2022年6月4日 22:40

印刷

雲井通5丁目再開発ビルの完成イメージ(神戸市発表資料より)

雲井通5丁目再開発ビルの完成イメージ(神戸市発表資料より)[写真拡大]

 神戸市などが三宮地区で計画している雲井通5丁目地区第一種市街地再開発事業で、権利変換計画が認定された。公共・商業・宿泊・オフィスの複合施設が計画されており、近く既存建物を取り壊して工事に入り、2027年度の完成を目指す。

【こちらも】神戸のJR三ノ宮駅ビル、高さ160メートルの高層ビルに建て替え 2029年度開業へ

 雲井通5丁目再開発事業は神戸市の第三セクター会社「雲井通5丁目再開発」が施行者となって進めるもので、約1.3ヘクタールの再開発区域に鉄骨、鉄骨鉄筋コンクリート地下3階、地上32階建て延べ約9万9,000平方メートルの高層ビルを建築する。高さは163メートル。神戸三宮の新たなランドマークとする狙いもある。

 地下2階から地上3階には、中・長距離バスの乗降場、バス待合空間、車寄せなどを集約した新しいバスターミナルを設置し、公共交通の拠点として活用する。4階から8階までは1,800人程度を収容する大ホールと多目的スペースを整備する。9、10階には屋上庭園と一体化した図書館機能を設ける。

 地下1階から地上3階には、あじさい通りのにぎわいを継承する路面型店舗や新たな商業施設を配置し、地域のにぎわい向上に寄与する。11階から22階は三宮地区最大級の約1,150平方メートルのフロアを有するオフィス、24階から32階はプールやチャペル、眺望レストランなどを備えた客室数約70のラグジュアリーブティックホテルを「テイクアンドギヴ・ニーズ」が運営する。

 雲井通5丁目再開発は官民挙げての再整備が進む三宮地区で、新生三宮を象徴するランドマークをつくる狙いが込められている。このため、下層階は旧居留地など異国情緒が漂う神戸の街並みと親和性が高い色調、デザインとし、竹かごや格子など伝統工芸の雰囲気を伝える外装も取り入れる。(記事:高田泰・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事