中国本土株式概況:上海総合0.9%高で反発、運輸関連の上げ目立つ

2022年4月1日 16:59

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記事提供元:フィスコ


*16:59JST 中国本土株式概況:上海総合0.9%高で反発、運輸関連の上げ目立つ
1日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比30.51ポイント(0.94%)高の3282.72ポイント(上海A株指数は0.94%高の3440.64ポイント)と反発した。


中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。景況感指数が悪化する中、当局は景気テコ入れ策を強めるとの見方が強まった。国営テレビは3月31日、中国政府は経済安定化策の早期導入方針を示した——などと伝えている。前日発表された今年3月の製造業PMI(中国国家統計局などが集計)は49.5となり、市場予想(49.8)以上に悪化した。景況判断の分かれ目となる50を5カ月ぶりに割り込んでいる。本日の取引時間中に発表された民間集計の財新中国製造業PMIも予想以上に悪化し、再び節目の50を下回った。指数は安く始まったものの、中盤から上げ足を速め、ほぼ高値引けしている。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、運輸関連の上げが目立つ。中遠海運HD(601919/SH)と上海国際港務(600018/SH)がそろってストップ高、中国国際航空(601111/SH)が7.9%高、上海国際機場(600009/SH)が3.0%高、円通速逓(YTO Express:600233/SH)が4.4%高で引けた。コンテナ海運の中遠海運と港湾サービスの上海国際港務は、2022年第1四半期(1〜3月)業績の大幅増益見通しをそれぞれ明らかにしている。


消費関連株もしっかり。小売グループの王府井集団(600859/SH)が8.7%高、免税店の中国旅遊集団中免(601888/SH)が6.0%高、スーパーマーケットの上海百聯集団(600827/SH)が4.3%高、酒造の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が3.4%高、家電の海爾智家(600690/SH)が2.8%高で取引を終えた。


不動産株も高い。格力地産(600185/SH)が6.2%、緑地HD(600606/SH)が4.3%、新城控股集団(601155/SH)が3.9%ずつ上昇した。金融株、公益株、素材株、半導体株なども買われている。


半面、医薬品株は安い。人福医薬集団(600079/SH)が6.5%、薬明康徳(603259/SH)が3.0%、天士力医薬集団(600535/SH)が2.4%ずつ下落した。エネルギー株、インフラ関連株も売られた。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が2.43ポイント(0.86%)高の285.95ポイント、深センB株指数が16.19ポイント(1.55%)高の1059.71ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《FA》

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