ディオール フォール 2022 メンズ コレクション - 鮮やかなる共鳴

2022年1月2日 17:01

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記事提供元:ファッションプレス

 ディオール(DIOR)のフォール 2022 メンズ コレクションが発表された。

■ジャック・ケルアックとの共鳴

 ロンドンで開催されるメンズ初のショーとなった今季。その着想源となったのは、20世紀アメリカの作家・詩人であるジャック・ケルアックだ。カウンターカルチャー的な性格をもつ文学潮流「ビート・ジェネレーション」を代表するこの作家に共鳴するようにして、メゾンのクチュールと伝統に、アメリカのスポーツウェアがもつカジュアルさを交差させてゆく。

 メゾンを象徴するテーラリングが光るジャケットは、端正なシルエットはそのままに、カジュアルなムードに。グリーンとイエロー、レッドとブラウンといったように、クラシカルながらも色鮮やかなチェック柄で華やぎを加えた。あるいはコートも、柔らかな質感をバイアスカットで仕立てることで、しなやかな佇まいを漂わせた。

 温かみのあるフェアアイルニットであっても、エレガントさとカジュアルさの巧みな交錯の例に漏れない。カジュアルな織り柄は緻密さを極めるとともに、スパンコール刺繍がニットの温かみにメタリックなきらめきを添えている。カラーも、ブラウンといった落ち着いた色みにとどまらず、溌剌としたオレンジやイエロー、あるいはヴィヴィッドなブルーやグリーンなど、ニット独特のリラックス感あるムードを払拭するかのような目の覚める印象を与える。

 パンツは、デニムも幅広く見られるのが特徴だ。ウォッシュド加工でカジュアルさを強めつつも、スラックスのようにセンタープレスを施し、上品さを漂わせた。もちろんデニムは、アメリカを象徴する生地だがが、それがフランスに起源を有するという点で、コレクションの性格をも特徴付けているといえる。

※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

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