凸版印刷、英FIDELと提携 どのクレジットカードにも対応のCLO提供へ

2021年12月18日 07:53

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「トッパンCLOサービス」のサービスイメージ(画像: 凸版印刷の発表資料より)

「トッパンCLOサービス」のサービスイメージ(画像: 凸版印刷の発表資料より)[写真拡大]

 凸版印刷(東京都文京区)は、クレジットカードの種類に関係なく使用可能なCLO(カード決済連動型サービス)を、2021年度中に試験的に開始すると発表した。カードの利用履歴等をもとに特典やクーポンを提示し購入へ誘導するCLOを、より使いやすくする。関連受注も含めて2026年までに10億円の売上げを目指す。

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 イギリスのFIDEL社と日本初の連携を行い、「トッパンCLOサービス」の名称で提供する予定だ。Webメディアやアプリなどの特典情報にクレジットカードを登録し、当該店舗にてそのカードで決済を行うと、クーポンやポイント還元などの特典を受け取ることができる仕組み。

 オープンプラットフォームで、どのクレジットカードでも対応できるようにする。従来はカード会社毎に異なるシステムが必要で、店舗はPOSレジの改修や専用機器の購入、オペレーション変更などの負担を強いられてきた。利用者にとっても、使用できるクレジットカード会社が限定されるなどの制限があった。トッパンCLOを使えば、店舗も利用者も負荷なく特典付与を受けられるようになる。

 サービスは成果報酬型で提供する。カードの利用者が店舗で実際に購入した時だけ、決済金額に応じて広告費を支払うことになる。広告費を抑えながら、集客施策の費用対効果も改善する。

 これから一部の加盟店に展開し、順次使用可能なクレジットカードを増やしていくと言う。同社が運営する月間4.5億PVを誇る国内最大級の電子チラシサービス「Shufoo!」との連携も図る。トライアル中のデジタル販促支援サービス「未来のチラシ」とも連携する。

 近年は、オンラインのキャンペーンや電子クーポンを用いてリアル店舗に人を集め、オンラインとオフラインを融合するOnline Merges with Offline(OMO)の利用が急増している。凸版印刷では今後、トッパンCLOサービスを通して、オフラインからオンラインまで顧客をトラッキングする仕組みを構築する方針だ。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る

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