【どう見るこの株】山王は20年の高値目指す、22年7月期営業・経常増益予想

2021年10月19日 11:32

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

山王<3441>(JQ)は貴金属表面処理加工(めっき加工)のリーディングカンパニーである。22年7月期は5G関連の通信分野を中心に需要拡大して増収、営業・経常増益(純利益は特別利益剥落して減益)予想としている。収益拡大基調だろう。

山王<3441>(JQ)は貴金属表面処理加工(めっき加工)のリーディングカンパニーである。22年7月期は5G関連の通信分野を中心に需要拡大して増収、営業・経常増益(純利益は特別利益剥落して減益)予想としている。収益拡大基調だろう。[写真拡大]

【日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部】

 山王<3441>(JQ)は貴金属表面処理加工(めっき加工)のリーディングカンパニーである。22年7月期は5G関連の通信分野を中心に需要拡大して増収、営業・経常増益(純利益は特別利益剥落して減益)予想としている。収益拡大基調だろう。株価は利益確定売りで上げ一服の形となったが、年初来高値圏で堅調だ。自律調整を交えながら20年12月の上場来高値を目指す展開を期待したい。

■貴金属表面処理加工(めっき加工)のリーディングカンパニー

 貴金属表面処理加工のリーディングカンパニーである。コネクターを中心とする電子部品の貴金属表面処理加工を主力として、精密プレス加工なども展開している。

 60余年の歴史で培われためっき加工技術の多彩性を強みとして、国内主要顧客数十社の安定顧客基盤を構築している。21年7月期の用途別売上構成比(国内+フィリピン)は通信34.7%、自動車28.3%、産業20.3%、民生6.2%、遊技5.0%、医療その他5.6%だった。

 成長戦略として、新規開発品(水素透過膜、銀めっきアクリル粒子)の事業化、プレス・めっき一貫生産強化やコスト対応強化に向けた生産拠点再編を推進し、国内では東北事業部(工場)の施設拡充と基幹工場化、フィリピンではコスト構造改革を推進している。

■22年7月期営業・経常増益予想

 22年7月期連結業績予想は、売上高が21年7月期比4.1%増の83億80百万円、営業利益が14.1%増の3億円、経常利益が6.6%増の2億60百万円、親会社株主帰属当期純利益が72.1%減の2億70百万円としている。配当予想は2円増配の10円(期末一括)である。

 親会社株主帰属当期純利益は前期計上の特別利益(中国・無錫の山王電子の持分譲渡に伴う関係会社出資金売却益7億53百万円)が剥落して減益予想だが、5G関連の通信分野を中心に需要拡大して増収、営業・経常増益予想としている。売上高の計画は国内が9.5%増の68億80百万円、フィリピンが5.6%増の15億円としている。収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 株価は利益確定売りで上げ一服の形となったが、年初来高値圏で堅調だ。自律調整を交えながら20年12月の上場来高値を目指す展開を期待したい。10月15日の終値は1815円、時価総額は約91億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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