西武、賃貸ガレージハウスを展開へ 沿線遊休地を活用

2021年8月6日 07:46

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趣味を謳歌できる賃貸ガレージハウスを、西部線沿線の遊休スペースで開始(画像は発表資料より)

趣味を謳歌できる賃貸ガレージハウスを、西部線沿線の遊休スペースで開始(画像は発表資料より)[写真拡大]

 西武鉄道(埼玉県所沢市)は15日、グループの西武プロパティーズと共同で賃貸ガレージハウスのプロジェクトを開始した。保有する西武線沿線の遊休地を活用する。2021年8月に着工し、冬から募集をかける。2022年春の入居開始を予定している。

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 第1弾は埼玉県入間市に、サンヨーホームズの施工でガレージハウスをつくる。コンセプトは「多種多様な趣味の世界を満喫することができる住まい」。1階は車やバイクを駐車できるようにする。自転車やサーフィン、ゴルフなどの用具を保管し、手入れができるスペースとしての活用も想定している。

 さらに屋外にも車1台分の駐車スペースを設ける。計画地の入間市は主要道路が交差しており、車やバイクの愛好者にとって利便性が高い。尚2階は居住用で12.9帖の空間をとった。

 コロナ禍による外出自粛で自宅にいる時間が伸びている。住宅は単なる居住スペースではなく、ライフスタイルや趣味にあわせて選択するという価値観が広がっていると見て、賃貸ガレージハウスのプロジェクトを手掛けることにした。西武鉄道沿線エリアの価値を向上させるという狙いもある。

 西武ホールディングスは、グループ全体でコロナショックを乗り越え、ニューノーマルに合わせたサービス変革を行うと、中期経営計画で掲げている。コロナ禍でリモートワークやオンライン会議が広がり、行動変容が起こっている。人々のライフスタイルも多様化していることから、不動産事業でもそれに合わせた取り組みを展開する。

 尚、西武プロパティーズはグループ保有資産の価値最大化を担う総合不動産会社という地付けだ。業容を拡大し、全国に広がる保有資産の有効活用を図る方針だ。

 ただし、保有資産を抑えて財務状況を改善する「アセットライト」も同時に目標に掲げており、グループで継続保有する資産と売却する資産を厳しく仕分けるという。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る

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