欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、ドルに下押し圧力も米経済指標にらみ

2021年5月27日 17:25

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記事提供元:フィスコ


*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、ドルに下押し圧力も米経済指標にらみ
27日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。米連邦準備制度理事会(FRB)当局者の慎重姿勢で、ドルへの下押し圧力が続く見通し。ただ、本日の経済指標が堅調なら、根強い緩和縮小観測でドル売りは後退しそうだ。

来月10日に開催される欧州中銀(ECB)理事会に先立ち、当局者がパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の縮小について否定的な見解を示した。それを受け、前日はユーロ売りが優勢となってユーロ・ドルは1.22ドルを割り込み、ドル・円は109円台に浮上。ただ、本日アジア市場でユーロ売りは一服し、ドルを下押しした。クオールズFRB副議長の慎重な発言も、前日のドル買いを弱める要因に。一方、日経平均株価の弱含み受けた円買いは、主要通貨を圧迫した。

この後の海外市場では、ユーロの買戻しやFRB当局者のハト派姿勢などを受けドルに下押し圧力がかかりやすい地合いとなろう。また、米国債入札が好調なら、長期金利の低下につながり、ドル売りを支援しよう。ただ、今晩の米経済指標で耐久財受注はほぼ横ばいだが、新規失業保険申請件数は減少、国内総生産(GDP)は小幅上方修正が予想される。市場のFRBによる緩和縮小観測は根強く、指標が想定通り改善すれば金利の低下を抑制し、ドル売りは後退しそうだ。

【今日の欧米市場の予定】
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:42.5万件、前回:44.4万件)
・21:30 米・4月耐久財受注速報値(前月比予想:+0.8%、3月:+0.8%)
・21:30 米・1-3月期GDP改定値(前期比年率予想:+6.5%、速報値:+6.4%)
・23:00 米・4月中古住宅販売成約指数(前月比予想:+0.5%、3月:+1.9%)
・02:00 米財務省・7年債入札《FA》

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