欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、米経済指標を嫌気も回復期待は継続

2021年5月25日 17:25

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記事提供元:フィスコ


*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、米経済指標を嫌気も回復期待は継続
25日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想する。本日発表の米経済指標で失速が鮮明になれば、ドルは金利安に下押しされる見通し。ただ、新型コロナウィルス向けワクチン接種の進ちょくで、ドル買いは根強いとみられる。

欧州でコロナ対策による制限措置が徐々に緩和されており、前日の取引は米10年債利回りの低下もあってユーロ買い優勢となった。ユーロ・ドルは1.2230ドル台に浮上し、ドル・円は108円60銭台に下落。本日アジア市場でもおおむねその流れが受け継がれ、ドル売り基調に振れた。その影響でクロス円が堅調地合いとなり、日経平均株価や上海総合指数の堅調地合いで円売りも強まった。ドル・円はクロス円にサポートされ、108円半ばで下げ渋っている。

この後の海外市場では、欧米の経済指標が手がかり。ラガルド欧州中銀(ECB)総裁はパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の縮小について否定的な見解を示しているものの、本日のドイツIFO企業景況感指数が堅調ならユーロ買いの要因に。一方、米国の住宅関連指標はまちまちだが、消費者信頼感は前回を下回る見通し。回復の一服感で長期金利が低下に向かえば、ドルを下押ししよう。ただ、ワクチンの普及が好感されており、ドルは買戻しで下げづらいだろう。

【今日の欧米市場の予定】
・17:00 独・5月IFO企業景況感指数(予想:98.0、4月:96.8)
・20:40 エバンス米シカゴ連銀総裁オンライン討論会参加(経済見通し、日銀主催)
・21:00 バーキン米リッチモンド連銀総裁オンライン討論会参加(経済見通し)
・22:00 米・3月FHFA住宅価格指数(前月比予想:+1.2%、2月:+0.9%)
・22:00 米・3月S&PコアロジックCS20都市住宅価格指数(前年比予想:+12.50%、2月:+11.94%)
・23:00 米・4月新築住宅販売件数(予想:95.0万戸、3月:102.1万戸)
・23:00 米・5月消費者信頼感指数(予想:119.0、4月:121.7)
・23:00 米・5月リッチモンド連銀製造業指数(予想:19、4月:17)
・23:00 クオールズ米FRB副議長証言(上院銀行委員会)
・02:00 米財務省・2年債入札《FA》

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