サンコーテクノは調整一巡、22年3月期収益拡大期待

2021年4月13日 08:52

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 サンコーテクノ<3435>(東2)は、建設用あと施工アンカーなどのファスニング事業を主力として、各種測定器やプラスチック成形機・包装機などの機能材事業も展開している。21年3月期は減益予想としているが、利益予想は上振れの可能性が高いだろう。さらに22年3月期の収益拡大も期待したい。株価は戻り一服の形となったが、低PERや低PBRも見直し材料だろう。調整一巡して出直りを期待したい。

■ファスニング事業と機能材事業を展開

 ファスニング事業を主力として、機能材事業も展開している。20年3月期のセグメント別売上高構成比はファスニング事業が76%、機能材事業が24%、営業利益構成比(連結調整前)はファスニング事業が81%、機能材事業が19%だった。ファスニング事業は建設投資関連のため、期後半の収益構成比が高い特性がある。

 ファスニング事業は、あと施工アンカー(コンクリート用特殊ネジ・釘類)の製造販売、ドリルやファスナーの製造販売、耐震補強事業、太陽光関連事業、土木建築工事管理などを展開している。あと施工アンカーの最大手である。

 機能材事業は、FRPシート関連、電動油圧工具関連、アルコール検知などの各種測定器関連、車両表示板などの電子プリント基板関連、プラスチック成形機・包装機の輸入販売関連などを展開している。19年2月にプリント基板表面実装・加工の浦和電研を子会社化、19年4月にプラスチック成形機・包装機輸入販売の成光産業・成光パックを子会社化した。

 21年3月には、呼気アルコール検知器「ALC Face ST-2000」が、鉄軌道運転士の酒気帯び確認要として、東京都の都営地下鉄に採用された。都営地下鉄の各駅に配備(全103台)され、順次運用開始される。

■中長期的に営業利益率8.0%以上目指す

 中長期目標数値に売上高成長率5.0%以上、営業利益率8.0%以上を掲げ、安定成長実現に向けた基盤・体制の強化を推進している。

 建設現場では現場作業の省力化・機械化ニーズの高まりや非熟練作業者の増加が予想され、現場での使いやすさを高めた施工ツール、あと基礎アンカー、アンカー打込機、紫外線硬化FRPシートといった製品の需要増が期待される。都市再開発や国土強靭化政策などで中期的に事業環境は良好である。

 20年10月には、付帯設備の撤去・更新に伴う使用後のアンカーの取り扱いが重要視されていることに対応して、拡底式「メタルアンダーカットアンカー」を新発売した。少ない作業工程で精確に拡底し、使用後の完全な抜き取りも可能となる。

■21年3月期減益予想だが上振れ余地、22年3月期収益拡大期待

 21年3月期連結業績予想は、売上高が20年3月期比2.7%減の180億円、営業利益が22.4%減の11億70百万円、経常利益が22.2%減の11億90百万円、親会社株主帰属当期純利益が20.7%減の8億円としている。配当予想は20年3月期と同額の26円(期末一括)である。

 売上高の計画はファスニング事業が0.7%減の139億10百万円、機能材事業が8.8%減の40億90百万円としている。ファスニング事業は新型コロナウイルスによる設備投資抑制の影響を想定し、機能材事業では電動油圧工具や電子基板関連の需要減少を見込んでいる。

 第3四半期累計は売上高が前年同期比4.1%減の130億73百万円、営業利益が0.1%減の10億39百万円、経常利益が0.3%減の10億42百万円、四半期純利益が3.4%増の7億11百万円だった。

 ファスニング事業は4.8%減収で7.6%減益だった。インフラ関連を中心に完成工事高が増加したが、各種設備工事需要が減少して主力のあと施工アンカーの販売が減少した。機能材事業は2.2%減収だが20.2%増益だった。電動油圧工具関連やFRPシート関連が減少したが、包装・物流機器関連のM&A効果が寄与した。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高41億18百万円で営業利益3億11百万円、第2四半期は売上高44億27百万円で営業利益3億51百万円、第3四半期は売上高45億28百万円で営業利益3億77百万円だった。

 新型コロナウイルス感染再拡大による設備投資抑制などの不透明感を考慮して通期予想を据え置いている。ただし第3四半期累計の進捗率は売上高が72.6%、営業利益が88.8%、経常利益が87.6%、当期純利益が88.9%と高水準だった。第3四半期累計の利益進捗率が高水準だったことを勘案すれば、通期利益予想は上振れの可能性が高いだろう。さらに22年3月期の収益拡大も期待したい。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は毎年3月31日現在の1単元(100株)以上保有株主に対して、QUOカード500円分を贈呈(詳細は会社HP参照)している。

■株価は調整一巡

 株価は戻り一服の形となったが、低PERや低PBRも見直し材料だろう。調整一巡して出直りを期待したい。4月12日の終値は938円、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS99円01銭で算出)は約9倍、前期推定配当利回り(会社予想の26円で算出)は約2.8%、前々期実績連結PBR(前々期実績の連結BPS1583円46銭で算出)は約0.6倍、時価総額は約82億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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