CCTVの中国語学習番組「万里海疆快楽行」で、楽しく効率的に中国語を学ぶ方法

2021年1月19日 08:53

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 中国中央電視台(CCTV)で以前放送されていた「万里海疆快楽行」は、中級レベル以上の外国人中国語学習者が、楽しく中国語を学べる番組だ。初級中国語レベルはクリアしたけど、ニュースやドラマを中国語字幕だけで見るのは難しい、という人がヒアリングや多聴などの学習をすすめるために調度良いツールになる。

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 中国人女性の韓佳さんと、アメリカ人男性の王渊源(John Gordon)さんが中国各地を旅しながら、中国語の重要な言い回しや、頻出単語、文法などについて説明してくれる番組だ。各地で人気の観光スポットや、ご当地グルメ、歴史・文化などを紹介しながら、実用的な中国語について教えてくれるので、飽きずに楽しく学ぶことができる。

■同番組で中国語を学ぶメリット

 1. 中国語と英語の字幕が付いているので、中国語字幕で意味が分からなくても、いちいち辞書で調べなくて済む。

 2. よく使う言い回し、頻出単語、重要な文法、成語などについてバランス良く学べるように工夫されており、HSKの教材としても使える。

 3. ポイントごとに例文と英訳で語彙、文法、構文を詳しく説明してくれる。

 4. 番組は計8分、最後の2分間は観光スポットの映像が流れるので、実質学習時間は6分。疲れて帰宅した日でも、脳に大きな負荷がかからないため、毎日学習を続けるのに調度良いボリュームである。

 5. CCTVの女性アナウンサーの中国語がとてもきれいなので、正しいネイティブの発音が学べる。

 6. 外国人が興味関心を抱く中国の観光地、歴史、文化・社会について多く取り上げている。

 番組は遼寧省の丹東市からスタートし、天津市、河北省、山東省、江蘇省、浙江省、福建省、広東省、香港、マカオを経て、広西省東興市を最終目的地としている。天津、上海、深セン、香港、マカオなど有名な観光地以外にも、中国銀行や浦東エリアなど経済的に重要な場所も訪れる。各地域のおもしろ情報や豆知識なども織り交ぜながら、自然な会話文から少し砕けた言い回しまで、実用的な中国語が学べる。

■番組の詳細と学習方法

 「第89回、国際大都市」は、上海を舞台に会話が展開していく回だ。人気の観光スポットを順に回りながら、よく使う言い回しや成語について英訳も併記して説明している。聞き流さずに、ノートに書いて、会話文・例文と一緒に覚えていこう。

 1.よく使う言い回しや単語
 •「明明是」…确实,显然
 例文:这条河明明是和苏州没有关系,却取名叫苏州河
 英语:This river ‘obviously’ has nothing to do with Suzhou,
  But is called the Suzhou River.

 2.成語
 •「人来人往」…形容人非常得多
 例文:这里人来人往的真热闹
 英語:There are a lot of people coming and going here, It’s bustling with excitement.

 3.観光スポットの紹介。
 上海の回では、外白渡橋、南京路、豫園、城隍廟など一般的な観光地以外にも、上海城市企画館で近未来の上海について紹介している。

 4.その他
 番組の会話・説明文で使えると思ったフレーズや単語は、ノートに書き出して意味を調べ、文と一緒に覚えよう。

 •‘距今’已经有六百多年的历史。距今:「今に至るまでに」
 •‘可见’老城隍庙在上海的地位和影响。可见:「ということが見て取れる」
 •我们就碰上了个‘新鲜玩意儿’。:「珍しいもの」「レアなもの」

 「万里海疆快楽行」は、中国語と英語の字幕が付いた適度な長さの番組なので、ヒアリングやシャドーイング、サマライゼーションの学習教材としても最適だ。シャドーイングやサマライゼーションの勉強方法については、下記の記事で詳しく紹介しているので、参考にしてほしい。

理想の中国語学習ツール、ニュースサイト「中華網」の漢語学習ページを活用する

 疲れて帰宅した日は、前回学習した回を復習するだけでも良いので、必ず毎日勉強しよう。「継続は力なり」、語学習得で重要なのは、必ず、毎日継続して行うこと、とにかくこれに尽きる。(記事:薄井由・記事一覧を見る

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